「成長を自分の目で」 神戸商工会議所の11社視察

 神戸商工会議所、神戸貿易協会による神戸―インドネシアビジネス交流ミッションの十一社が十―十六日の日程でインドネシアを訪問している。十三日には、南ジャカルタのワールド・トレード・センター内のマーカンタイル・クラブで、九社が参加して地場企業との商談会を開催。インドネシア商工会議所(カディン)ジャカルタの協力で集まった約三十社と、取引の開始などを目指し関係構築を図った。
 同商工会議所は年に一度のペースで、貿易関連の企業を中心に海外視察を実施。一九九五年の阪神・淡路大震災で一旦は中断したが、再開後は極東ロシア、ロシア・モスクワ、インド、台北、サウジアラビア・ドバイ、ベトナムに次ぎ七回目となる。
 ジャカルタでの商談を終え、オリンピックの日本選手団向けなど、帽子の製造販売を通じ、ファッションスタイルを発信するマキシンの渡邊百合社長は「この場でサンプルを『買いたい』という人もいたぐらい」と語る。
 若手ファッションデザイナーなどとも話をし、「アジアのファッションの中の秀でたものを取り入れようという人たちがいることがすごく印象的だった。バティックを用い、欧州に負けないようなものを作っていこうという感覚のある人が将来、世界に通用するデザインを生み出していくことになるかもしれない」と評価した。
 視察団の団長を務める商工会議所の新尚一副会頭(神戸貿易協会会長、神栄会長)は「インドネシアの成長や発展が注目されているので、自分たちの目で見た方が分かりやすいと視察を企画した。商談会ではインドネシア側の熱気が感じられた」と話した。
 視察団のインドネシア訪問に協力した在大阪インドネシア総領事館のイブヌ・ハディ総領事は、関西など西日本の企業のインドネシアへの関心について、「昨年初めごろから急激に高まっている。日本のメディアでもインドネシアが頻繁に取り上げられるようになり、われわれが把握しているだけでも、昨年、西日本から十二の視察団がインドネシアを訪問した」と指摘する。
 九四―二〇〇〇年に続き、二〇一〇年一月に二度目の大阪赴任となったハディ総領事は、総領事館の取り組みについて、「日本の企業が、インドネシアに投資するための支援を続けており、セミナーを通じた情報提供や視察団派遣の協力などを行っている。インドネシアの投資を検討している企業があるという新聞記事を見たら、その企業に連絡をし、『進出に当たり、問題はないか』などと聞いてまわり、必要であれば、関係省庁につなげるようにしている。私自身も多くの企業を訪問している」と語った。
 視察団は、十一―十三日までのジャカルタ訪問中、日本貿易振興機構(ジェトロ)、国際協力銀行(JBIC)の事務所などを訪問。日系企業などを視察し、十三日の商談会終了後、東ジャワ州スラバヤに移動した。
 十四日には東ジャワ州政府や商工会議所を訪問し、商談会を行い、シンガポール経由で十六日に帰国する予定。

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