3月まで価格据え置き ガソリン・軽油・電気

 イグナシウス・ジョナン・エネルギー鉱物資源相は27日、電気料金と補助金付き燃料のレギュラーガソリン「プレミウム」と軽油「ソラール」の価格を2018年3月31日まで据え置くと発表した。
 停滞気味にある国民の購買力向上などが目的。ジョナン・エネ鉱相はスリ・ムルヤニ財務相に対し、すでに国家予算に算入されているとして国営石油ガス・プルタミナや国営電力PLN向けに補助金配分を要求、財務相も応じる構えだ。
 政府は18年予算で、エネルギー補助金を前年比5兆ルピア増の94兆5千億ルピアを配分している。しかし、電力生産を火力発電に頼る現状で、原油価格の上昇により補助金予算が不足する懸念もある。
 国際エネルギー機関(IEA)によると、経済協力開発機構(OECD)加盟国による協調減産により現状の原油在庫が減っている。16年初めに20ドル台だったニューヨーク原油(WTI)相場が来年前半は50ドル台以上で推移する見方がある。国家予算のマクロ指標の1バレル当たりの原油価格は48ドルで開きが出てくる。
 その場合、補助金に依存し赤字体質にあるPLNがコスト増によりさらなるダメージを受け、発電所建設事業が停滞するか、債務過多になる恐れが出てくる。
 一方、補助金を増額するとインフラ投資や貧困対策に予算が行き渡らなくなる可能性もある。ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権の目玉政策のエネルギー補助金削減と、3万5千メガワットの電力開発計画の両立が難しい局面に立たされている。(平野慧、坂田優菜)

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