上空から見たジャカルタ ヘリに乗って ホワイトスカイ・アビエーション
ジャカルタ特別州と西ジャワ州各地や首都圏内を結ぶヘリコプターを運航している民間航空会社のホワイトスカイ・アビエーション。ヘリは新たな交通手段として注目されており、渋滞を避けた移動のほか、観光や新たな娯楽として利用者が広がっている。22日、メディア向けの試乗イベントに参加、ジャカルタ上空を飛んだ。
同社のヘリ離発着場の一つ、南ジャカルタ区パンチョラン地区にあるウィスマ・アルディロン広場から搭乗した。機体は「ベル429」で、操縦士と副操縦士、乗客3人の計5人乗りの小型ヘリだ。
機内では騒音の中でも話せるようヘッドセットを付け、シートベルトを締めた。
地上から浮いたと思うと、あっという間に上空へ。高さ150メートルから、南ジャカルタ区のクバヨラン・ラマ〜中央ジャカルタのスディルマン通り〜タムリン通り周辺を通過し、アルディロン広場に戻った。約5分間のフライトだったが、上空から見る景色は地上とは全く異なる。風もほとんどなく、天候に恵まれたため、揺れを感じることはなかった。
■新たな娯楽に
同社のビジネス開発・マーケティングディレクターのアリ・ヌルワンダさんによると、以前は渋滞を避けて移動できるため、管理職や重役クラス、ビジネスマンの利用がほとんどだったが、最近では娯楽の一つとして家族連れや若者の利用が増え始めているという。
現在、1日当たりの平均フライト数は5回ほど。「ジャカルタを上空から楽しむ人が多いほか、バンドンへは渋滞を避け45分ほどで移動できるため利用者が増えている」と話す。
距離や時期にもよるが、ジャカルタ内で、飛行時間約15分以内であれば料金は1人当たり150万ルピアほどで乗ることもできるため、手に届かないほど高い価格ではないと説明する。
一方、工業団地や複合開発地域がある西ジャワ州ブカシ県チカランとジャカルタ間を移動する利用者も多い。所要時間は約15分だ。アリさんは「海外から大切なお客さまが来たときにも、ぜひ利用してほしい」と話した。来年にはスカルノハッタ空港にヘリ専用ターミナルも完成する予定。
現在は夜のフライトは許可が下りていないため夜景を楽しむことができないが、引き続き許可を取るよう進めていくという。(毛利春香、写真も)