初のミステリーに挑戦 2日間で1000人動員 en塾本公演

 インドネシア人大学生らによる日本語ミュージカル劇団「en塾(エンジュク)」は2、3両日、中央ジャカルタのジャカルタ芸術劇場で、年に1度の本公演(共催・在インドネシア日本大使館)を開いた。ことしは初のミステリー作品に挑戦、2日間で千人を動員した。
 「神楽の里殺人事件」の物語は、神楽里村で開かれる3日間の夜祭の初日から始まる。代々祭りでは、神楽面をかぶった人が太鼓や笛などと共にきらびやかに舞う神楽が披露され、多くの人でにぎわう。その祭りの初日、神楽面を作る村の面師が殺される。村の若神主とみこ2人が中心となり、事件の犯人を探す。3日間の祭り期間中、村で起こった殺人事件と渦巻く人間模様を演じた。
 劇中に披露された神楽の演目「滝夜叉姫」では、実際に広島市佐伯区の水内神楽団から神楽の舞と演奏の指導を受けた。ことし9月に行われたen塾の合宿に同神楽団の4人が指導のため来イしたという。
 初めて挑戦したミステリーについて、脚本制作を手がけたen塾の主宰・甲斐切清子さんは「ジャカルタでの本公演はことしで9回目になるが、毎年、絶対に同じものを作らないという考えでやってきている。新しいことにチャレンジして新しいものを生み出すことの大変さをみんなで共有し、さらに力を付けてほしいと感じている」と話した。
 脚本はことしの5月から作成された。脚本には、日本語のローマ字読みに加え、インドネシア語の翻訳も付けてある。
 衣装部、舞台美術部、演技部に分かれて、7月から5カ月間かけて総勢100人ほどで準備を進めてきた。
 みこ役を演じたen塾団長のヌル・サブリナ・サルサビラさん(25)は、「滑舌や発音がとても難しかった。今までの練習は本当に大変だったが、こうして終えた今とても感動している」と笑顔で話した。(上村夏美、写真も)

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