特設カウンターで対応 閉鎖のバリ・ングラライ空港

 バリ島カランアセム県のアグン山噴火の影響で、バリ島や西ヌサトゥンガラ州ロンボク島では、空港閉鎖や国際・国内便のキャンセルが相次いだ。バリ州のングラライ空港では27日、各航空会社が特設カウンターを設置し対応に当たった。帰国などを急ぐ乗客らのため、海路や陸路を活用した移動手段も用意された。

 閉鎖されたングラライ空港内の国際ターミナル2階には、各航空会社や在外公館の特設カウンターが設けられた。搭乗予定便がキャンセルされ、査証関係の手続きが必要なケースは移民管理局職員が対応した。
 27日、同空港を訪れたデンパサール市内在住者によると、ロンボク島のバルジャリ山噴火などの影響で閉鎖した2015年に比べ、大きな混乱は見られなかったという。今回は、噴火の警告が長期間出ていたためとみられる。
 同空港では、運航再開を待てない乗客らのため、東ジャワ州スラバヤ市行きの臨時直行バス(1人30万ルピア、弁当付き)やタクシー(1台450万ルピア、4人まで乗車可)の案内カウンターが設置された。
 バリ島からは東ジャワ州バニュワンギ県、同州スラバヤ市、西ヌサトゥンガラ州ロンボク島へ船での移動も可能となっている。
 西ヌサトゥンガラ州北ロンボク県在住で、夫が観光業をしている岡本みどりさんによると、同州ロンボク空港では27日早朝、閉鎖が一時的に解除されたが、日本帰国便の乗り継ぎ先となるマレーシアのクアラルンプール行きなど、国際便を中心に欠航便が複数あった。 
 このため、ロンボク島からスピードボートでバリ島へ移動できないか尋ねる人もいたという。
 岡本さんは「急いでいる人はまず船でバリ島へ行き、陸路でスラバヤ市などへ移動したり、ジャカルタから飛行機で日本へ帰ろうと考える人もいる」と話した。
 仕事でバリへ行っていたものの、降灰の影響を受け26日にフェリーでロンボク島へ帰ってきた人もいるという。
 一方、デンパサール市、ウブドなどバリ州の主要観光地では降灰などによる大きな影響は出ていない。
 在住者らによると、デンパサール市では27日現在も、降灰は確認されていない。21日の噴火時、市内から噴煙が見えたが、25日の噴火時は曇天のため確認できなかったという。
 アグン山から約30キロ離れた同州ギアニャール県ウブド郡マス村に住むデザイナーの和田浩美さん(53)は「(噴火翌日の)26日朝、戸外に出ると、踏むと足跡が分かるような、細かい白い灰が地面にうっすらとかかっていた」と話した。(上村夏美、毛利春香)

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