診療船、離島の巡回開始 島民の健康維持に当たる アイルランガ大医学部 東ジャワ
医者不在の離島などを巡って島民らの健康維持に当たる、アイルランガ大(東ジャワ州スラバヤ市)医学部の診療船「サトリア・アイルランガ(アイルランガ戦士)号」がこのほど建造された。10月27日からは同大医学部の医師らを乗せて、スラバヤ市北方約150キロにある同州グレシック県バウェアン島で「初任務」に当たっている。
診療船には同大の医学生らも乗り込んでいる。診療台や医療機器が積み込まれており、簡単な外科手術もできる。
バウェアン島での治療終了後は、年末まで同州マサルンブ諸島を、2018年はマルク州などの離島を巡る予定。診療活動を続けながら、島民らの健康状態を記録してデータベース作成に役立てる。
診療船は伝統的木造帆船「ピニシ船」を改造したタイプで、全長27メートル、全幅7.2メートル。
16年に開かれた医学部同窓会の集まりで建造が決まり、南スラウェシ州タカラル県の伝統的な造船所で造られた。建造費50億ルピアは同窓会が支援した。完成後の9月9日、タカラル県を出発、15日にスラバヤ市に到着した。(上村夏美)