立命館の2教授が講演 中国台頭下のアジア、テーマに UIで国際セミナー

 インドネシア大学(UI)は一日、西ジャワ州デポックの同大学図書館で国際セミナー「中国の台頭と東アジア地域の将来」を開催した。近年の軍事力や経済などの中国の影響力の増加と、欧米に端を発する世界経済の低迷が続く中、東アジア地域への関心が高まっている。同地域で新しい協調の形を見出すことを目的に、インドネシア大学社会学部が二〇一〇年から調査や研究を開始し、プロジェクトの締めくくりとして今回のセミナーが開催された。(高橋佳久、写真も)

 セミナーの冒頭でプルノモ・ユスギアントロ国防相が基調講演を行った後、経済担当調整相事務所のリザル・アファンディ・ルクマン経済協力・国際ファイナンス担当次官や、北京大学やインドネシア大学、フィリピン大学といったアジア地域の研究者のほか、立命館大学国際関係学部の中逵啓示教授、同学部の本名純教授らが、自身の研究成果などをもとにパネルディスカッションを行った。
■日中の動向が鍵に 
 中逵教授は、アジア通貨危機後に東アジアでの金融協力の必要性が認識されたことから、外貨準備を使って短期的な外貨資金の融通を行う二国間の通貨スワップ「チェンマイ・イニシアティブ」を例に出し、東アジアの金融協力に関する講演を行った。中逵教授は「チェンマイ・イニシアティブはこれまで、実際にまったく使われておらず、財政状況が厳しくなった国が現れたときに、どの国が動くかが重要」としながら、実際に発動が必要となった場合に為替リスクなどを背景に「アジア各国が外貨拠出を嫌気する可能性が高い」と指摘。アジアの大国である中国と日本の動向が鍵になると話した。また、約十年前に日本の国際通貨研究所が提唱した「アジア通貨単位(ACU)」についても触れ、ドルを介在させない「通貨単位」の必要性を強調した。

■安保構築へ人づくりを
 本名教授は日本とインドネシアの安全保障分野の協力について講演。現在は主に警察、海上保安、自衛隊での協力について研究を進めている本名教授は「二国間の協力を深め、ASEAN(東南アジア諸国連合)の安全保障が構築される必要がある」と説明した。また、今後の課題として「安全保障は人づくり」と指摘。両国の関係を長期的に持続させ、深化させることが重要と話した。
 今回のセミナーについてインドネシア大学のアミル・サントソ教授(政治学)は「(これを契機に)東アジアの研究がさらに進み、東アジアの国々が政府間から個人間までの関係をより強固なものにしていく必要がある」と語った。

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