東ジャカルタで大改築 自転車競技場、競馬場 アジア大会の会場準備
2018年8月開幕のアジア大会に向け、東ジャカルタ区プロガドゥンで、スポーツ施設「フェロドローム」とプロマス競馬場の全面改築、次世代型交通システム(LRT)の三つの建設プロジェクトが進んでいる。大会に間に合わせようと急ピッチで建設している。
フェロドロームはフランス語や英語で「自転車競技場」の意味。1970年代に国際大会が開催できる自転車競技場として建設され、87年の東南アジア大会(SEAゲーム)開催時には傷んだトラックを補修している。
同事業に携わる州営建設ジャカルタ・プロペルティンド(ジャックプロ)によると、総面積は約1万4千平方メートルで予算は6650億ルピア。イベント会場のデザイン・建築を専門とするイギリスのESグローバルと共同で建設を進めている。
建設から完成まで期間は約2年。同様の自転車競技場を建設する場合、一般的には2年8カ月〜4年かかるという。
工事は約6割近く終えており、2018年3月までに完成する予定だ。
現在は、イギリスから取り寄せた屋根の一部となる骨組みを組み立てている。屋根は9月、または10月には完成するという。自転車が走るトラックの部分は来年整備するという。
プロマス競馬場はオランダ統治時代に造られ、乗馬を楽しめる場所として知られてきた。広さ40万7千平方メートルで、建設予算は4170億ルピア。進捗状況は45%で、11月中には完成する見込み。12月から馬を走らせるなど、試験的な使用を開始するという。
現在は主に、最も時間がかかるという観客席やカフェなどが入る半ドーム型のアリーナ部分の建設が進む。100頭以上が入る馬小屋や馬が走るトラック部分、競技前に馬がウオーミングアップするための広場なども整備していく。完成後は名前をジャカルタ・インターナショナル・エクエストリアン(馬術)・パーク・プロマス(JIEPP)に変える。
同2競技場前ではフェロドローム〜クラパガディン間(5.8キロ)をつなぐLRTの建設も進められており、進捗率は27%。18年5月に試験運行を開始し、8月の開通を目指す。
プロガドゥンで進められている3事業はジャックプロや国営建設ウィジャヤ・カルヤ(ウィカ)が中心となって進められている。建設に携わる現場担当者らは同2競技場について「計画より早く建設が進んでいる」と話した。
アジア大会はジャカルタと南スマトラ州パレンバンをメーン会場とし、18年8月18日〜9月2日に開催される。(毛利春香、写真も)