初の分譲マンション 伊藤忠 西ジャカルタに32階2棟

 伊藤忠商事は5日、西ジャカルタ・クンバンガンで、不動産開発シナールマス・ランド、清水建設と共同開発するマンション「エアリウム」を着工した。伊藤忠がインドネシアで分譲マンションの開発を全て行うのは初めて。今後、西ジャワ州のカラワン工業団地(KIIC)などでのマンション建設につなげていきたい方針を明らかにした。

 シナールマスが1985年から開発している高級住宅街タマン・プルマタ・ブアナ(51ヘクタール)内の敷地1.5ヘクタールに、地下2階地上32階の分譲マンション2棟とタウンハウス18棟の計626戸を建設する。総事業費は1兆5千億ルピア。2020年の完工を目指す。
 伊藤忠インドネシアの船木修副社長は、分譲マンションの開発を全て行うのは初めてと説明、「この事業を(伊藤忠とシナールマスが共同開発する)カラワン工業団地でのマンション建設につなげていきたい」と話し、これを足掛かりに今後、ジャカルタ、カラワンでマンション建設を展開していく意欲を語った。
 施工は清水建設のサポートの下、地場建設大手トタル・バングン・プルサダが請け負う。また西ジャカルタに販売網を持つ豪系不動産販売レイ・ホワイトがマーケティングを担う。
 価格は、2ベッドルームで25億ルピアから、3ベッドルームで40億ルピアから。敷地内にはプールやジョギングトラック、ガーデンスペースを設け、ファミリー層の取り込みを図る。
 エアリウムは、ショッピングモールや病院、西ジャカルタ区役所などの施設が集中する新興開発地区のプリ・インダから約4キロ。スカルノハッタ空港につながるジャカルタ西部第1外環道路(JORR―W1)とメラック高速道路のインターチェンジにも隣接する。
 開発にあたり、伊藤忠商事グループと清水建設は共同で49%、シナールマス・ランドが51%出資する合弁会社イトマスを13年に設立した。(坂田優菜、写真も)

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