歩きやすい環境作りを ジャカルタで歩道整備進む
ジャカルタ特別州政府が歩道、歩道橋の整備を進めている。歩道向けの予算は2017年だけで4120億ルピアに上り、拡幅や街灯整備など「市民が歩きやすい環境作り」に取り組むという。地元メディアが報じた。
同州政府が定めた歩道の規格は、道路幅は原則1.5メートル以上▽視覚障害者誘導用ブロック、街灯などを整備▽車道面との高低差は15センチ以下▽車椅子やベビーカーなどが進入しやすいようにスロープを敷設――など。
同州道路局によると、16年は南ジャカルタ・ブロックMエリア、中央ジャカルタ・タナアバンのジャティバル通り、東ジャカルタ・ラワマングンのバスターミナル周辺、北ジャカルタのプルイット・カラン通りの歩道が整備された。
特別州内の歩道の総延長距離は約2600キロあり、16年に整備された歩道は全体の2.6%に相当する約68キロという。
17年の整備対象は、南ジャカルタのマハカム、バリト両通り、中央ジャカルタのイスティクラル・モスク周辺、西ジャカルタのコタ・トゥア地区、東ジャカルタのジャティヌガラ・ティムル、ラヤ・ブカシ両通り、北ジャカルタのスンタル地区などの歩道。
並行して歩道橋の改修も継続する。17年の改修用予算は100億ルピア。
州公共事業局のユスマダ・ファイザル局長によると最も改修が必要なのは、南ジャカルタのパサールミング、西ジャカルタのダアン・モゴット両地区にある歩道橋。両地区の一部歩道橋は、桁下の高さが他より低い作りになっている。
ダアン・モゴット地区では17年7月、20トントラックが歩道橋に衝突、一部が落下した。16年9月には南ジャカルタ・パサールミングで、築14年の歩道橋が強風や豪雨の影響で落下、4人が死亡、十数人が負傷した。(上村夏美、写真も)