「起業のチャンスに」 省エネセミナー 実業家の筒見さんが講演
在インドネシア日本大使館は二十三日、インドネシア大学(UI)デポックキャンパスの日本研究センター講堂で、省エネルギ―に関するセミナーを開催した。外務省の講師派遣事業で招かれ来イしたヴェリア・ラボラトリーズ社(東京都千代田区)社長の筒見憲三さんが講演。「省エネがビジネスチャンスになる」などの内容に、同大日本語学科の学生ら約四十人が聞き入った。
「将来、会社を創業して社長になりたい人はいますか」との質問に、多くの学生が挙手。これまでに二社を創業し、一九九九年にはニュービジネス大賞「環境賞」を受賞した経験がある筒見さんは「面白いと感じることが起業のポイント」などとアドバイスした。
天然資源の少ない日本は、オイルショック時の経験を生かし、その後の国の土台作りを進めてきたことを説明。筒見さんは「インドネシアにも省エネを意識しなければならない時代が来る。日本の経験を生かしてもらえればうれしい」と期待を込めた。
昨年の東日本大震災を受け、大口の電力需要者に対し一五%の使用削減が法律で義務付けられたことが説明されると、学生からは「節電により生産量や品質に影響は出たのか」「鉄道などの運行を減らしたのか」などの質問が殺到した。
筒見さんはバリ、スラバヤの大学でも同内容の講演を行ったほか、二十三日には、北スマトラ州メダン市にある北スマトラ大学で講演を行う予定。