独立記念日に開通へ トランスジャカルタ高架路線 ブロックMと直結 停留所ビルも設置

 首都圏専用バス「トランスジャカルタ(TJ)」初となる専用高架路線(全長9・3キロ)が独立記念日の8月17日に開通する見通しになった。国家警察近くの停留所でブロックM発着の第1路線と接続させるほか、地上から最も高い停留所にエレベーターや駐輪場を設置。またバンテン州タンゲラン市の住宅地まで延伸することも決まるなど、これまで指摘されてきた問題点の改善を急いでいる。

 公共事業・国民住宅省から運行安全基準に関する認証が得られず、ジャカルタ誕生記念日の6月22日に予定していた開業が遅れていた。
 州営トランスポルタシ・ジャカルタのブディ・カリウォノ社長は9日、改善策を講じて認証を取得し、開通を急ぐことを強調。認証は公共事業省側からの返答待ちという。
 路線の安全性について、首都圏交通管理庁(BPTJ)と運輸省陸運総局、ジャカルタ特別州運輸局、公共事業局などが協議。夜間の試験運行で照明が少なく、前方確認はバスの前照灯に頼らざるを得ないなどの指摘があったため、LEDの道路灯を40基から年末までに計300基に増やす。
 8月の開通で乗降可能になるのは、全12停留所のうち西端のアダム・マリックと中間のティルタヤサ、東端のテンデアンの3停留所のみ。運行時間は午前5時〜午後7時。1日4万人の利用を見込む。
 ティルタヤサ停留所は国家警察の東隣にあり、既存の第1路線(西ジャカルタ・コタトゥア〜南ジャカルタ・ブロックM)と接続する。高架路線の下を通る国家警察前の高架進入路から出入りさせ、ブロックMバスターミナルからの乗り換えをできるようにした。
 この措置は、国家警察西隣にある高さ23メートルのCSW停留所のエレベーター建設が難航していることが背景にある。電力や安全面を考慮し、地上から停留所まで一気に上るのではなく、中間階を設け、そこに駐輪場も設置する。同停留所は大量高速鉄道(MRT)駅にも近くなるため、他の交通機関への乗り継ぎ拠点として整備する。
 また、第1路線のサリナ停留所のエレベーターが故障し長年放置されていることなどから、高架下に停留所ビルを建設し、建物の中にエレベーターを設置することでメンテナンスを容易にできるという。
 ジャカルタ外環道路(JORR)停留所など他の高架停留所にもエレベーターを設置する予定。伝統市場など商業地区にあるチプリル停留所ではエスカレーターの設置が進む。
 また、タンゲラン市への乗り入れをめぐり自治体間で調整した結果、西端のアダム・マリック停留所からタンゲラン市の住宅地「プリ・ベタ」まで延伸させることが決まった。プリ・ベタ停留所が同路線の西端となり、渋滞緩和のためのUターン道路もプリ・ベタ敷地内に完成した。(中島昭浩、写真も)

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