知事選めぐり「交戦」 支持者ら、弓矢や長刀で パプア州 1人死亡、20人負傷

 パプア州の山岳地帯プンチャック・ジャヤ県ムリア市で2日、同県知事選(2月15日投開票)の結果に不満を抱く落選候補2人と支持者約100人が、当選者の次期知事宅を弓矢や長刀で襲った。支持者同士の「交戦」は午前5時ごろから約9時間続き、弓矢で1人が死亡、約20人が負傷した。隣接する家屋23軒やオートバイ8台も燃やされた。地元メディアが報じた。
 2日午後2時ごろになって、軍・警察の介入で事態が収拾された。交戦中は、現場近くの学校や店などは閉まり、子どもや女性ら住民約50人が近くの警察署に避難した。 
 交戦翌日の3日には、同県警の仲介で、落選候補2組と次期知事が「今後このような戦闘や衝突を起こさない」という内容の誓約書に署名、手打ちとなった。 しかし、まだ攻撃を仕掛けようとする支持者らがいたため、警察は4日、住民集会を開いて事態収拾を直接呼び掛けた。この結果、町はようやく落ち着きを取り戻したという。 
 2月の知事選では、全投票所409カ所(有効投票数17万9144)の17%に相当する72カ所(同3万1240)の投票用紙などが盗まれ、数日後に見つかる事件が発生。県選管は、投票結果が改ざんされた可能性があるとして、72カ所を除いた337カ所の開票結果に基づいて次期知事の当選を宣言した。 
 落選となった候補2人は、再選を目指した現知事らで、県選管の判断に異議を申し立てた。憲法裁判所は4月、72カ所での投票やり直しを県選管に命じ、6月7日に再投票が行われたが、結果は変わらず、同15日に次期知事の当選が確定した。(上村夏美)

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