航空機運航、送電に影響 レバラン祝いの気球飛ばし
熱気球を飛ばしてレバラン(断食月明け大祭)を祝う慣習がジャワ島を中心に広がる中、運輸省航空総局と国営電力PLNが、熱気球飛ばしを控えるよう呼び掛けている。航空機の安全運航に影響を及ぼしたり、送電線に引っかかって広域停電を引き起こす恐れがあるため。地元メディアが報じた。
航空総局によると、レバランの始まった25日から27日までの3日間で、33件の気球目撃報告が複数の航空会社パイロットからあった。
目撃報告が最も多かったジャワ島北岸上空について、同総局のアグス・サントソ総局長は「東アジア、東南アジアとオーストラリアを結ぶ航空機が飛び交っており、世界でも指折りの航路密集空域」と懸念を示した。
気球飛ばしは航空法の規制対象。エンジンに吸い込まれる可能性があるなど危険なため。また、国際線航路が多い空域に気球が侵入すれば、国際民間航空機関(ICAO)から制裁を科せられる恐れもあるという。
一方、送電線に気球が引っかかるケースも多発しており、国営電力PLNが対策に頭を悩ませている。引っかかった場合、取り除くのに3〜5時間かかる上、停電の原因にもなるという。(坂田優菜)