交通機関の準備進む レバラン帰省 ピークは22日ごろ
レバラン(断食月明け大祭)帰省に向け、各種交通機関の準備が進んでいる。ことしは、国営湾港管理第3ペリンドがフェリーによる無料帰省サービスを再開。帰省のピークは22日、Uターンは7月2日とみられ、ブディ・カルヤ・スマディ運輸相は「無料サービスを活用してほしい」と呼びかけている。
運輸省航空総局は帰省時期の6月15日〜7月10日、航空会社14社と協力して航空機532機を国内線で運航する。国内35カ所の空港では、機体が安全基準を満たしているかの確認作業が最終段階を迎えている。
同期間中、国内便の利用者は約550万人に上る見込みで、574万席分のチケットを用意する。
海運では、国営港湾管理第3ペリンドが6月18〜24日、カリマンタン島からスラウェシ、ジャワ両島を結ぶフェリーの無料席を約7千超用意する。中部カリマンタン州クマイ港から西カリマンタン州ポンティアナックなどを通り、南スラウェシ州マカッサル、東ジャワ州スラバヤ、中部ジャワ州スマランへ寄港する。スラバヤとスマランからは目的地別に12路線計126便の無料バスを出す。
国鉄KAIによると、6月16日〜7月15日に運行される、レバラン帰省向け列車の座席数は1日当たり22万8158。乗車券販売は15日ごろに始まる。
ことしは、国産の新高級座席車6両が10日までに納入される予定で、KAIの担当者は「列車による帰省客が増えているため、エアコンやテレビなどを完備した。座席数は通常1両100席だが、この車両は80席」と車内の快適さを強調する。同車両の導入により、国鉄の乗客輸送能力は1日当たり約6千人増える。
2016年は、レバランを挟む6月30日〜7月14日の15日間で、前年比約6%減の2979件の交通事故があり、死者は558人(同20%減)だった。このうち約7割に二輪車が関係していたため、ブディ・カルヤ・スマディ運輸相は「ジャワ島北岸道路(パントゥラ)やチパリ高速などの整備も進めているが、二輪車とその運転手に無料帰省サービスのある他の交通機関を利用してほしい」と呼びかけている。(中島昭浩)