脱獄者242人を逮捕 リアウ州プカンバル 残り200人の行方追う
リアウ州プカンバル市のシアラン・ブンクック拘置所内で5日、収容者同士が衝突後に脱獄した事件で、リアウ州警察は7日までに242人を逮捕した。隣接する州の警察や国軍と協力し、残りの約200人の行方を追っている。地元メディアが報じた。
拘置所は法務人権省刑務所総局管轄下にあり、事件の容疑者や公判中の被告人が勾留されている。警察は、北・西スマトラ州とジャンビ州の警察と協力して検問を敷くなどして取り締まりを強化している。
すでに捕まった脱獄者は、シアラン・ブンクック拘置所で取り調べを受けた後、同拘置所が過密状態のため、プカンバル刑務所やプカンバル市周辺のカンパルやインドラギリ・フル、インドラギリ・ヒリルの3県にある刑務所にも移された。
リアウ州警察によると、シアラン・ブンクック拘置所の収容人数は361人。拘置所の1部屋には通常10〜15人のところ、約30人が収用されていた。法務人権省によると、拘置所には5倍超の計1870人が入所していたという。
逮捕した脱獄者を聴取したところ、医療設備も不十分で礼拝時間も限られ、面会時間を延長するために金銭を要求するなど、職員に非人道的な対応があったたと警察に供述した。
事件は5日正午すぎ、同拘置所内でサービス改善を訴えるデモを敢行したことが発端となった。暴徒化した収容者は高さ3メートルもある入り口を破壊し脱獄した。(中島昭浩)