タクシー料金、統一へ 運輸相、政令改正へ意欲 オンラインと既存会社 徴税強化も視野
オンラインを利用したタクシー配車サービスの政令改正について、ブディ・カルヤ・スマディ運輸相は6日、「タクシー料金の価格に規制をかけなければ、既存タクシーと配車アプリ間の公正な競争の妨げになりかねない」と述べ、数カ月以内の改正に意欲を示した。改正にあたっては、配車アプリ利用に伴う徴税強化も視野に入れている。
改正が検討されているのは運輸大臣令(2016年32号)で、昨年配車アプリのタクシー事業者向けに施行された。この政令は、昨年配車アプリの台頭で、既存のタクシー運転手が大規模デモを実施後、運輸省がオンライン業者に営業許可の取得などを義務付けたもの。
運輸省はこの政令を改正し、既存タクシーと配車アプリ業者双方に対し、初乗りの料金体系などを規定することを検討している。現在、既存のタクシー会社よりも配車アプリで乗車する自動車のほうが、乗車料金が安い場合が多い。配車アプリの運転手は先月末に国会前で、「タクシー料金に対する取り分が不適当だ」と抗議している。
運輸省関係者は今回の政令改正で、料金体系以外に徴税の強化も盛り込み、財務省の税収増につなげたい意向だ。
既存の大手タクシー会社は配車アプリと協力関係を一部で深めている。大手タクシー会社、ブルーバードは「ゴジェック」と、エクスプレスは「ウーバー」とそれぞれ協力。アプリでタクシーを呼ぶことができるようシステム上で提携している。(佐藤拓也)