法相を党役職から解任 大統領、懲罰人事か アナス党首擁護で

 ユドヨノ大統領(民主党最高顧問会議議長)は七日、党倫理評議会の事務局長を務めていたアミル・シャムスディン法務人権相を解任し、退役将校のTBシララヒ氏を同事務局長に任命した。八日、複数の党幹部が明らかにした。

 アミル法相は六日に民放で放送された番組で汚職疑惑が取りざたされているアナス・ウルバニングルム党首を擁護する発言をしており、地元メディアではユドヨノ大統領が汚職に厳しい姿勢を示すための「懲罰人事」との見方で報じられている。
 地元紙の報道によると、アミル氏は番組で「アナス氏の容疑は確定していないため、党倫理評議会はまだ解任の手続きを取らない」と発言した。
 大統領は党倫理評議会の議長を務めている。アミル法相は「私が事務局長を辞めることに政治的背景はない。閣僚としての任務に専念するためだ」と述べ、ほかの党幹部も「アナス氏を擁護したことが、アミル氏解任の理由ではない」(ラマダン・ポハン副幹事長)など一斉に「懲罰人事」報道を否定している。
 だが、アミル氏以外にもマンギンダアン運輸相、ジェロ・ワチック・エネルギー鉱物資源相が倫理評議会委員を務めており、「閣僚の任務に専念するため」というのは理由になっていないとの見方が出ている。
 ユドヨノ大統領も五日の演説で、「アナス氏は容疑者に断定されない限り、党首としての任務を全うし続ける」と、アミル氏と同様の見解を明らかにしている。
 SEAゲーム(東南アジア選手権大会)選手宿舎建設事業に絡む汚職事件では今月二日にアンジェリナ・ソンダク副幹事長が汚職撲滅委員会(KPK)に容疑者に断定され、アナス党首の処遇が焦点となっている。

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