きょう開幕、20チームが激突 サッカー大統領杯 来月中旬まで熱戦
サッカー「大統領杯2017」が4日、開幕する。3月中旬まで続き、国内トップリーグ、インドネシア・スーパーリーグ(ISL)に参加する18チームと2部リーグのディビジ・ウタマから2チームの計20チームが出場する。賞金総額は国内最高の65億ルピア。ジョクジャカルタ特別州スレマン県のマグウォハルジョ競技場での開幕式には、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が出席する。
5グループに分かれて総当たり戦を行い、首位5チームと、全グループで成績上位3チームの計8チームがトーナメント形式で優勝を競う。
4日の開幕式後は、PSSスレマン(ジョクジャカルタ特別州)とプルシプラ・ジャヤプラ(パプア州)が午後3時半から、ミトラ・クカル(東カリマンタン州)とグレシック・ユナイテッド(東ジャワ州)が午後7時から、マグウォハルジョ競技場で対戦する。試合は民放テレビ局インドシアルやSCTVで放送される。
前回15年大会を制し、今季、日本人の松永祥兵選手を獲得したプルシブ・バンドン(西ジャワ州)は6日に初戦を迎える。
決勝戦と3位決定戦は3月12日、西ジャワ州ボゴール県チビノンのパカンサリ・スタジアムで行われる。同スタジアムは、東南アジア選手権(AFFスズキカップ)2016の準決勝でも使用された。
今大会では、若手の国内選手育成を促すため、3月下旬に再開するISLで導入が協議中、もしくは決定した新ルールを試験的に導入する。これらは、23歳以下の選手が1試合最低45分間プレー▽1チームの外国人登録枠を4人から3人に縮小▽外国人枠3人のうち1人はインドネシア以外のアジア国籍で、2人はアジア以外の国籍。
また、主審20人と副審20人を含む全58人の審判員の能力試験を実施。インドネシア・サッカー協会(PSSI)のエディ・ラフマヤディ会長は「知識が足りなければ学習させるが、メンタル面が良くなければ登録を抹消する」と語った。
大統領杯は1970年代、「スハルト杯」の名称で3回開かれた。その後、開催が途切れたが、PSSIの活動凍結で国内リーグ休止に追い込まれた2015年、サッカーファンのジョコウィ大統領の肝いりで約40年ぶりに復活した。16年は開かれず、今大会が復活後2回目の開催となる。
日本の天皇杯やYBCルヴァン・カップ(旧・ヤマザキナビスコ・カップ)のように、サッカーファンからの注目度が高い。ISLの全チームが出場するため、各チームは移籍や補強後の敵戦力を把握しリーグ戦への準備も兼ねた、重要な大会と位置付けている。(中島昭浩)