ジョブフェアに学生950人 日系21社がブースを出展
日系企業就職を志す若手人材と企業を結ぶジョブフェアが6日、南ジャカルタ・クニンガンのザ・リッツカールトン・ホテルで開かれた。製造、情報通信、金融など21社の日系企業がブースを出展し、新卒の学生ら約950人が参加した。
会場内は履歴書提出による面接申し込み、セミナー聴講希望者の行列でごった返した。企業と学生の条件や希望が合致した場合は、別室で面接も行われた。
鉄鋼商社の岡谷鋼機(本社・愛知県名古屋市)の現地法人、オカヤ・インドネシアは、日系企業案件が増えており、意欲のある新卒学生を求めて出展した。本多良隆社長は「日本の企業の社風に合った長く働ける人材と出会える良い機会。グローバルな視点を持った、フレッシュな人材を採用したい」と話した。
防災用品などを取り扱う商社、浦野工業(本社・東京都豊島区)の現地法人、ウラノ・アンゼン・インドネシアは昨年設立された。浦野貴登マネジャーは「多くの履歴書を受け取った。会社を支えるのはインドネシア人のスタッフ。面接して優秀な人材を選んでいきたい」と語った。
南スマトラ州パレンバンにあるスリウィジャヤ大学4年生のインダ・ドゥイ・アストゥティさん(24)は、前日に飛行機でジャカルタに来て参加した。「情報通信関係の会社に興味がある。入社後は日本で働けるように頑張りたい」と意気込んだ。
ジョブフェアは、採用・留学支援事業を展開するフォースバレー・コンシェルジュ(本社・東京都千代田区)に、経済産業省が委託する形で開いた。今後、同様のジョブフェアをハノイ、ホーチミン、シンガポールなどで開催する。
同省は、元日本留学生など海外における親日派の人材と、日系企業をつなぐ交流サイト「NIN2(ニンニン)」をフェイスブック(FB)上に立ち上げ、ビジネスの情報交換や企業への就職を支援している。(平野慧、写真も)