死者54人、不明6人に バタム島沖 小型船沈没事故
リアウ諸島州バタム島沖で起きた小型船沈没事故の死者数は4日午後7時までに、54人となった。行方不明者は6人。救助された41人には、乗組員の男性1人が含まれており、国家警察は同男性と小型船所有者の知人を拘束、詳しい事情を聴いている。
同州警察によると、行方不明の6人は船内に閉じ込められた可能性が高い。捜索活動は8日まで続けるという。
沈没現場は、バタム市ノンサ地区の北東沖約1.5キロ。2日早朝、乗組員3人を含むインドネシア人101人を乗せた小型船が大波を受けて沈没した。
乗組員を除く98人は、マレーシア国内で違法就労していたとみられ、小型船で同国を密出国、インドネシアへ戻ろうとした。
小型船は密航専用に使われていたとみられる。所有者はバタム島在住のインドネシア人で、州警察が行方を追っている。事故翌日の3日午前には、所有者の知人のインドネシア人女性が、シンガポールへ向けて出国しようとした際、密航ほう助の疑いで身柄を拘束された。(アリョ・テジョ、酒井善彦)