1週間で違反者1671人 送金対応の青切符は20% 略式裁判は金曜のみ 「奇数・偶数」規制 

 ナンバープレート末尾の番号により対象の通りへの進入を規制する「奇数・偶数制度」が、ジャカルタ特別州の目抜き通りで正式導入されてから7日で1週間が経過した。警視庁交通局は違反者数は1671人だったと発表。1日当たりの件数は減少し、制度は認知され始めた。違反者には原則赤色の違反切符が切られるが、アホック知事が反則金支払い不正防止のため、警視庁に注文を付けた青色切符の配布率は全体の約20%にとどまっている。
  
 警視庁交通局のブディヤント局長によると、6日までに違反者から没収した免許証(SIM)は1140枚、車両登録証(STNK)は531枚。1日当たりの件数は減少傾向にあり、「初日は朝夕で違反者が249人いたが、5日には179人と約30%減少した」と強調した。
 アホック知事は制度が正式導入された8月30日、警視庁に対し、反則金をめぐる不正防止のために、銀行からの送金記録が残る青色切符を切るよう警視庁に求めたが、警察側は原則赤色切符を切っている。
 警視庁交通局のスギアルディさんは「青色切符は求められた場合にのみ違反者に渡す。現在、違反件数のうち約20%が青色切符」と話した。青色切符の反則金送金に対応しているのは、国営ラクヤット・インドネシア(BRI)銀行のみで、最大の50万ルピアを支払う。その日のうちに没収されたSIMかSTNKを取り戻すことができる。
  赤色の反則切符が切られた場合、摘発区域の地裁で行われる略式裁判に出向き反則金を払う。
 反則金額は、道路交通法の違反条項に基づいて裁判長が決定するが、中央ジャカルタ地裁のジャマルディン広報担当は「最大50万ルピアより少ない額の反則金となる場合が多い」と話した。没収されたSIMかSTNKは反則金を払った後、その場で返却される。
 略式裁判は週1度、制度違反者のために設けられた法廷で実施される。中央ジャカルタ地裁では毎週金曜に開かれている。裁判官と弁護士、検察官がおり、違反者一人一人に違反条項を読み上げ閉廷。待ち時間が長くなる場合は4〜5人同時に行う。
 規制をかいくぐるため、偽造ナンバープレートが出回る恐れがあるとされているが、警察は偽造プレートの摘発も開始。アホック知事は偽造者には2〜3月の禁錮刑が科されると警告している。
 制度は、乗車人数により通りへの進入を規制する「3イン1制度」の廃止後、7月26日から8月27日までの試験導入を経て30日に正式導入された。(中島昭浩、写真も) 

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