モナスで初のパレード 全方位カメラで生中継 独立71周年 市民と祝う 国家英雄をたたえる

 71回目の独立記念日を迎えた17日、全国各地で独立を祝う催しが開かれた。政府は毎年恒例の記念式典に加え、ことし初めて、中央ジャカルタのモナス(独立記念塔)広場からイスタナ(大統領宮殿)にかけてパレードを実施した。普段は見ることができない光景を一目見ようと、大勢の観衆が駆け付け、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権2度目の独立記念式典は、市民を巻き込んだにぎやかなものになった。
 午前8時半。青空と照りつける太陽の下、パレードのスタート地点であるモナス広場を、マーチングバンドを先頭に、騎馬隊や国旗掲揚隊が練り歩き始めた。イスタナまで約500メートルの沿道は家族連れや写真愛好家らで埋め尽くされ、国旗を振ったり拍手を送ったりしていた。
 続いてイスタナで開かれた記念式典では、国旗を掲揚した。式典に先立ち、ジョコウィ大統領は17日午前0時、南ジャカルタのカリバタ英雄墓地を訪れ、独立に貢献した戦没者9768人を追悼。「英雄たちの闘争は、私たちの闘争でもあるということを誓い、約束する」と述べた。
■ユーチューブ活用
 イスタナの記念式典は例年、政治家や退役軍人、各国大使ら要人を招いて行われてきた。政府はことし、一般開放のパレードを初開催したほか、イスタナの記念式典の招待客計2210人のうち7割が一般市民だった。式典はイスタナ前に設置された大型モニターで生中継し、会場外から見物可能とするなど、例年とは異なる「誰もが楽しめる式典」を試みた。
 国鉄はことし、17日乗車分限定で、中・長距離列車の計9700席分を一律1万7千ルピアで割引販売し、式典への集客に一役買った。西ジャワ州チルボンの教員、ジュウィタ・ムルヨノさん(25)も割引チケットを利用して家族7人でジャカルタを訪れた。「独立記念式典を見にきたのは初めて。とてもうれしく、わくわくしました」と笑顔を見せた。
 政府はまた、若い世代にも記念式典を体感してもらおうと、初の試みとして、360度の全方位カメラでパレードや式典を撮影し、映像をユーチューブとツイッターで配信した。ジョコウィ大統領は就任以来、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ユーチューブのアカウントを次々開設し、ソーシャルメディアを積極的に活用している。(木村綾、写真も)

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