三菱自が工場拡張 小型SUVを生産・販売  投資額2500億ルピア

 三菱自動車は二十五日、東ジャカルタのプロガドゥン工業団地内の工場を拡張し、小型スポーツ多目的車(SUV)「アウトランダー・スポーツ」(日本名・RVR)を国内で生産、販売を開始すると明らかにした。インドネシアにおける車両組立委託先のクラマ・ユダ・ラトゥ・モーターズ(KRM)を通じて生産し、投資額は二千五百億ルピア(約二十一億円)。今年七、八月ごろから月五百台ペースでの生産開始を目指す。自動車市場の拡大が見込まれるインドネシアで、これまでシェアが高かった商用車部門に加え、乗用車部門でも人気車種の投入でシェアを引き上げる戦略だ。

 三菱ブランドの自動車を販売するクラマ・ユダ・ティガ・ベルリアン・モーター(KTB)社は同日、中央ジャカルタのホテル・シャングリラで三菱ブランドによるインドネシア累計販売二百万台達成の記念式典を開催。式典に合わせ、ジャカルタを訪れた三菱自動車本社の益子修社長は「(拡張後は)アウトランダーのインドネシアでの生産を始める。完璧なニーズがあると確信している」と語った。拡張部の生産台数については「立ち上げ時は月五百台の生産になるだろう。早い段階で千台まで伸ばしたい」との見通しを示した。
 生産・販売を開始する小型SUVアウトランダー・スポーツは、二〇〇九年に投入された中型SUV「パジェロスポーツ」に次ぐインドネシアでの三菱のSUV車。昨年のKTB社の販売は前年比二六・二%増で過去最高となる十三万四千四百十六台。一九九七年から二〇〇二年までジャカルタに駐在し、KTB社でチーフ・アドバイザーを務めていた益子社長は、インドネシアの戦略的位置付けについて、「人口などを考えても重要だ」と話した。
 KTB社は昨年十一月に累計販売が二百万台を突破した。同社の前身となるニュー・マルワ社は一九七〇年に設立。インドネシアで初めての三菱の商用車となる小型トラック「コルトT100」を発売。以来、コルトシリーズなどにより商用車部門で地位を築いてきた。式典に出席した工業省のアレックス・レトラウブン副大臣は「KTB社はインドネシアの工業に貢献してきた。これからも自動車業界を盛り上げてくれる」と話した。 
 また式典では水原秀元社長に代わり、二月から辻昇次期社長が就任することを発表した。

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