租税特赦法が可決 市場好感、来月1日施行へ 税収165兆ルピア 増見込む

 国会(DPR)で議論が続いていたタックス・アムネスティ(租税特赦)法案が28日、国会本会議で可決した。7月1日から来年3月までの間、税金逃れのために海外に資産を滞留している者や申告していなかった者に対し、規定より抑えた税率を適用し、資産を国内に還流させる狙い。昨年の歳入の約1割(165兆ルピア)の税収増につながる試算があり、政府が法案成立を訴え続けていたが、国会で反対勢力が根強く、可決がずれ込んでいた。この日法案が可決したことで、28日の株式市場は好感し、為替はルピア高で終えた。
 午前11時ごろに本会議が始まり、福祉正義党(PKS)や一部国会議員が「社会の秩序が乱れる」などと反対を続けたが、投票を実施し、出席した国会議員による賛成多数で可決した。7月1日から来年3月31日まで実施し、申告する時期ごとに税率を変えたり、企業の保有資産ごとに税率を下げたりする。
 法施行後、納税していなかった者が3カ月以内に申告し、国債などへ投資する場合、税率2%で納税できる。4カ月後に申告した場合、税率は3%に上がり、その後一定期間ごとに税率が上がる仕組み。資産の少ない中小企業に対する税制優遇も実施し、中小企業が100億ルピア以下の申告をする場合、さらに税率は下がる。付加価値税やぜいたく品にかかる奢侈(しゃし)税も対象になる。現在法人税が25%ほどで、個人の所得税は原則最大30%のため、大半の課税を免除できることになる。
 28日のブルームバーグの対ドルレートは前日比163ルピア(1・22%)高の1万3188ルピアで約2カ月ぶりの高値を付けた。インドネシア証券取引所(IDX)の総合株価指数(IHSG)は前日比46・12ポイント(0・95%)高の4882・17で終え、タックス・アムネスティ法の可決に好感した。
 バンバン・ブロジョヌゴロ財務相は同日、国会で「インドネシアの経営者は海外の租税回避地を利用している。国内の一部地域にタックスヘイブン(租税回避地)を作り、海外から資金を集めたい」と述べ、国内にマレーシアのラブアン島のような租税回避地を作る構想を明かした。
 同相は以前、税金逃れをしている納税者の海外資産は2700兆ルピア(約1950億ドル)に上ると指摘し、国内で納税義務を怠っている者の資産が1400兆ルピアほどあるとの試算を出している。同相は法案成立で165兆ルピアの税収増を見込む。
 タックス・アムネスティ法案の可決見込みが強まった27日、金融庁(OJK)は同法案で投資が増えることを想定し、年内に投資環境を整備し、より幅広い層からの投資を呼び込む政策を打ち出すと発表した。(佐藤拓也)

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