初めてのラマダン ブロックMでセミナー
ラマダン(断食月)を迎え、語学学校「アバック(ABAC)」はこのほど、南ジャカルタのブロックM教室で、日本人駐在員と家族向けにラマダンについて学習するセミナーを開き、23人が参加した。
セミナーはことしで3回目。同校の水谷明澄校長が講演した。最初にサフール(断食前の食事)、マグリブ(日没=断食を終了する時間)など、よく使われる用語を解説。続いてメードや運転手とのやり取りで、気をつけることを挙げた。
ラマダンの日中は動きが緩慢になったりすることもあるが、理解して感情的にならないようにすることを訴えた。1日の断食が明ける午後6時前後は飲み物や軽食を勧め、住み込みのメードに関しては午後7時〜同9時ごろの夜の礼拝に行くことを許可するよう呼びかけた。
レバラン(断食月明け大祭)の時期は、営業するタクシーの数が減ったり、小売店も休業するところもある、と説明した。
参加者からは、断食が明ける前、メードや運転手へのレバラン賞与(THR)を渡す時期や、金額についての質問が出た。
水谷校長はセミナーについて「インドネシア語を教えていると、言葉だけでなく、イスラムの教えの内容やムスリムの生活について質問されることが多かった。ラマダンやレバランの時期の暮らしのリズムを知ってもらいたいと思った」と説明した。
参加した主婦、土橋千賀子さんは夫と息子の3人で来イして約半年になる。「息子がサッカーの練習で遠くに出かけるので、ラマダン中の運転手さんへの配慮など知りたいことがあった。具体的に気をつけなければいけないことを知ることができてよかった」と語った。
同校では、今後も秋に赴任する人や家族を対象にした「新生活特集セミナー」など生活に密着したセミナーを開催する予定。(平野慧、写真も)