歩道橋なのに通行料? 南ジャカルタ 駅構内通過で2000ルピア
南ジャカルタ区のレンテンアグン、ナンカラヤの両大通りからタンジュンバラット駅につながる歩道橋の通行が有料になっている。線路に沿って鉄柵が組まれており、歩道橋を通らないと大通り間を行き来できない状態。駅構内を通るため、駅入場料の2千ルピアが必要で、利用者の多くは「駅を通らない独立した歩道橋を作ってほしい」との声が上がっている。
タンジュンバラット 駅は西側にレンテンアグン、東側にナンカラヤの各4車線の大通りの間に位置する。それぞれの通りの歩道から車線をまたぎ、同駅と連結している。
ジャカルタ特別州運輸局によると、両大通りを渡るためには駅構内にある踏み切りを利用しなければならず、踏み切り通過には国鉄用のカード(1万ルピア)を購入し、さらに1回2千ルピアを支払わなければならない。
同駅の駅舎や土地は運輸省が所有、歩道橋はジャカルタ特別州政府が作った。州政府はこのほど、将来的に二つの歩道橋を連結させるため、運輸省に許可を求めていることを明らかにした。アホック知事はタンジュンバラット駅の歩道橋について「駅の中を通る以上、市民には今はこのシステムに我慢してもらうしかない」と話している。
同駅利用者のサア・リヤントさん(33)は「歩道橋は本来、市民たちのもの。通行料を支払うのはおかしい。通常の踏み切りもあるが、この駅から300メートルほど離れた場所にあるので遠すぎる。最近は鉄柵もできて自由に線路を横断できなくなった」と話し「国鉄利用者以外でも気軽に渡ることができる歩道橋を作ってほしい」と訴えている。
駅と連結する歩道橋は州内では同駅のほかレンテンアグン駅やブアラン駅でもあり、同様に通行料の支払いが必要だという。(山本康行、写真も)