「すき茶」アジア初 MOIにすき家5号店

 ゼンショーホールディングス(東京都港区)の現地法人ゼンショー・インドネシアは30日、北ジャカルタ・クラパガディンのモール・オブ・インドネシア(MOI)に抹茶のデザートやドリンクを提供する「すき茶」を併設した、牛丼チェーン「すき家」をオープンする。1店舗内にすき家とすき茶の両方を設け、若者など新たな客層を取り込む。29日にはプレオープン・イベントが開かれ、裏千家によるお茶会や試食会が開かれた。

 すき家はインドネシアでは5店舗目だが、「すき茶」はアジア初、世界ではブラジルに次いで2番目。6月にはタイに初めてオープンする。店内は4店舗目に続き、日本のポップカルチャーと伝統文化を取り入れた内装で、米国のデザイナーがデザインした。アニメらしさと、すき家のコンセプトの一つである元気が良くスピード感のある接客を表現できるとして「ねぶた」のデザインを使用した。
 「すき茶」では日本の本格的な抹茶を味わってもらうため、インドネシアで好まれるマンゴーや桃などの果物と合う抹茶を探し、日本から輸入。果物のゼリーが入った抹茶ドリンクや、アイスや果物をトッピングしたフラッペ、しっとりとしたシュー生地にアイスをはさんだ「スキポップ」などがあり、値段はいずれも一つ約1万3千〜3万3300ルピアにおさえた。
 同社の山本俊和社長は、牛丼はあまり食べないが抹茶のデザートなどを好む、富裕層の若い女性らを新たに取り込みたいと説明する。また「日本ですき家はファストフード店として知られ、15分程度で食べ終え店を出る人が多いが、インドネシアでは『日本のレストラン』として家族連れなどが食事に訪れる」と話した。
 ファストフード店ではメニューの数をしぼり、安くて速い食事を提供するビジネススタイルが基本だが、インドネシアでは子どもから大人までそれぞれ好きなメニューが選べるよう、食事内容にバリエーションがあることが重要だという。山本社長は「ご飯ものや麺もので現地の人に愛されているインドネシアの飲食店が最大の競争相手」と話す。今後はラーメンも販売していくという。
 ジャボデタベック(首都圏)を中心に店舗数を増やす予定で、山本社長は「モール内への出店だけでなく、道沿に立地させオートバイや車などで立ち寄れるローサイド型店舗をオープンし、24時間営業やドライブスルーもやりたい」と展望を語った。(毛利春香、写真も)

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