チーム右京が準優勝 ツール・ド・フローレス第2ステージ
フローレス島横断国際自転車レース「ツール・ド・フローレス(TDF)2016」の第2ステージ(141.3キロ)が20日、東ヌサトゥンガラ州シッカ県マウメレにある県庁舎からエンデ県エンデ市のパンチャシラ広場を目指して行われ、マレーシアのトレンガノサイクリングチーム所属の英国人、ダニエル・ホワイトハウス選手(21)が3時間55分51秒で優勝、2日目までの合計タイムでも首位に立った。
日本のチーム右京所属のスペイン人、ベンジャミン・プラデス選手(32)が準優勝し、キナンサイクリングチームのスペイン人、リカルド・ガルシア選手(28)が3位に入った。
ホワイトハウス選手は、山や峠の頂上付近に設けられた地点での通過順位で付与されるポイントで争われる山岳賞も獲得。序盤から長い上り坂が7回続くコースを制した。
総合順位は、ホワイトハウス選手が7時間30分16秒で首位。2位にロビン・マヌラン選手(29)が7時間30分26秒で続いた。
■スカルノ氏流刑の地
第2ステージのゴール地となったエンデ県エンデ市は、スカルノ初代大統領がオランダ植民地政府に危険人物として逮捕され、1934〜38年にかけて住んだ流刑地。住居はインドネシア独立後、大統領として初めて同地を訪れた際に博物館として生まれ変わった。2012年には全面的に改修され当時の姿がよみがえった。
パンチャシラ(国家5原則)はここで生まれたという。説明員として15年間務めるシャフルディン・プアイタさん(35)は「昼食後、海岸沿いを散歩後、この家で考えついた」と話した。
博物館にはスカルノ氏が母の故郷のバリを描いた水彩画や当時使われていたバイオリンなどが展示され、寝室や井戸も再現。プアイタさんは「スカルノ大統領はキャッサバが好物で焼き魚もよく食べた」と説明した。(中島昭浩、写真も)