14歳少女を集団強姦 若者14人が殺害し放置
スマトラ島南部ブンクル州ルジャン・ルボン郡のパダン・ウラク・タンディン村で4月2日、女子中学生(SMP)のユユンさん(14)が強姦(ごうかん)され、殺害された。事件から1カ月以上が経つが、残虐性がSNSなどで広く知られるようになり、各地で子どもや女性に対する暴行・性犯罪の撲滅を訴えるデモが行われている。
ブンクル州警によると、中学2年のユユンさんは学校帰り、家から約500メートルの地点で被害に遭った。若者14人がユユンさんをゴム農園に連れ込み、死亡するまで何度も乱暴し、暴行を加えたとみられる。ユユンさんは3日後、谷底の茂みの中から、手と足を縛られ裸の状態のまま遺体で発見された。飲酒し酔った状態で、犯行に及んだ者が大半だったという。
同州警はすでに、関与した14人のうち12人を逮捕。いずれも16〜23歳で、残りの2人は逃亡中。容疑者のうち17歳以下の未成年が7人だった。
ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は今月4日、自身のツイッターでユユンさんに哀悼の意を示し「犯人は厳しく処罰する。そして子どもと女性を守られなければならない」と発言した。
ヨハナ・イエンビセ女性児童相とコフィファ・インダル・パラワンサ社会相は6日、ユユンさんの両親を訪問。コフィファ社会相は、小・中・高校生の飲酒や携帯電話などでポルノ動画を閲覧することなどが悪影響を及ぼしているとし、保護者の監視や法整備による規制が必要だと訴えた。同事件を受け、女性に対する性犯罪を撲滅できる法整備や取り締まり強化を求める動きが高まっている。(毛利春香)