変わりゆく小さな漁村 スラバヤ・チュンパット 色鮮やかに

 細い路地に沿って所狭しと住宅が並び、海岸沿いの地面は貝殻だらけ。歩くたびにじゃりじゃりと音が鳴る。東ジャワ州スラバヤ市が4月から観光開発を進めている漁村、チュンパットを訪ねた。

 市内のブラック地区にあるチュンパットでは、道路の舗装や公園の建設が進むほか、住民の家を1軒1軒、オレンジやブルー、黄色など、色鮮やかに塗装する。住民が見守る中、昔から小さな漁村として漁師やその家族らが暮らしてきた村が新たな観光地として生まれ変わろうとしている。
 漁に出た男たちは毎日、午前6時と午後2時ごろに海岸に戻る。山盛りの貝が入ったバケツを頭の上に乗せた男たちが、船から次々と岸に上がってくる。貝は海岸沿いや家の前に運ばれ、女たちがフジツボなどを取り除き、身だけをとる。子どもたちも手伝い、おしゃべりしながら手際よく作業が進み、貝殻が山のように積もっていく。
 海で捕った魚や海底約100メートルから採ってきた二枚貝などは現在、同漁村から5キロほど離れたパサール・パベアンで販売しているが、観光開発に伴い今後はすぐそばにある市場「セントラ・イカン・ブラック(SIB)」で販売する計画だ。4月には1週間、SIBでイベントが開かれ、漁師らも参加した。
 ここで生まれ育ったムマリアティさん(47)は、夫と6歳の息子の3人でこの漁村に暮らす。ムマリアティさんは「4月にSIBでイベントが開かれた時には、観光客と一緒に子どもから大人まで多くの人でにぎわって楽しかった。ここに住んでいるのはここで生まれ育った人ばかりで、スラバヤでは小さな漁民の村として知られてきたが、これから先、観光地としてきれいになるのはとてもうれしいこと」と話した。(毛利春香、写真も)

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