スマンギ高架道着工 来年の独立記念日開通 森ビルが資金提供
ジャカルタ特別州政府は8日、中央ジャカルタ・スマンギ交差の高架道路の建設を開始した。渋滞解消に向け、四つ葉のクローバー型として知られる交差を円で取り囲む環状道路2本を建設する。スディルマン通りにビルを建設する予定の森ビルの現地法人が資金を拠出。2017年8月17日独立記念日の開通を目指す。
立体交差しているスディルマン通りとガトット・スブロト通りから、高さ5・1メートルの高架道路へ入ることができるようになる。同州公共事業局のユスマダ・ファイザル局長によると、中央ジャカルタ区タムリン方面と東ジャカルタ区チャワン方面(826メートル)、南ジャカルタ区スナヤン方面と西ジャカルタ区グロゴル方面(796メートル)をそれぞれ結び、クローバー部分を通らずに通過できるようになる。
国営建設ウィジャヤ・カルヤが8日、プラザ・スマンギ前のタマン・スマンギで建設を始め、同日起工式が開かれた。出席したアホック知事は「スマンギの渋滞を50%緩和できる」と強調。道路周辺は緑地化し、公園にする計画だという。
総工費は3600億ルピア。日本の森ビルの現地法人ミトラ・パンチャ・プルサダが5790億ルピアを提供した。残りの費用はスディルマン通りやタムリン通りの整備など、ジャカルタ内のインフラ開発に利用する。
スマンギ交差は1962年、インドネシアで初めて開催したアジア大会にあわせ、スカルノ初代大統領のもとブンカルノ競技場とともに建設された。87年にはジャゴラウィ高速道路とつながり、大規模な工事は今回が3度目。歴史的価値やクローバー型の交差の景観を守るべきだとの考えから高架道路建設に反対する意見もあり、最終的に交差を囲むデザインとなった。(毛利春香)