配車アプリに抗議 タクシー運転手3000人 「違法営業を禁止せよ」

 米系ウーバーやマレーシア系グラブカーなど配車アプリで運営するタクシーが市民の足として定着するなか、既存のタクシー運転手が規制強化を政府に訴えている。IT産業振興を打ち出すジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は配車アプリを容認する姿勢を示してきたが、タクシー間の競合が激化し、新参業者の違法営業だとして不満が高まっており、タクシー業者を管理する運輸省もアプリへのアクセス遮断を通信情報省に要請している。

 大手ブルーバードなどのタクシーや乗り合いバス(アンコット)の運転手らが加入する陸上交通運転手組合の会員約3千人は14日、ジャカルタ特別州庁舎や大統領宮殿(イスタナ)前で、ウーバーとグラブカーはタクシー業者免許未取得の道交法(2009年制定)違反だとして営業禁止を訴えるデモを実施した。スカルノハッタ空港のタクシー運転手数百人も空港から駆け付け、空港周辺の高速道で一時渋滞が発生した。
 同組合はタクシー運転手の間で対立が深刻化していると強調。合法的に運営するタクシーが多額のコストを強いられ、高額な運賃設定を余儀なくされている一方で、配車アプリタクシーは安価な運賃を売りに顧客を奪っていると主張した。
 プラティクノ国家官房長官は、ジョコウィ大統領の代わりとして、イスタナで1時間ほど同組合のチェチェップ・ハンドコ代表ら10人と面会。同席した通信情報省報道官は同日、運輸省から配車アプリ遮断を要請する書簡を受け取り、今後協議して対策を講じると説明した。
 運輸省は昨年11月、グラブタクシーや二輪配車のゴジェックなどに対し、道交法違反として全国の交通警察や州知事に取り締まるよう要請。
 しかしジョコウィ大統領やアホック・ジャカルタ特別州知事ら地方首長は新世代の実業家による創造経済産業であり、既存の法令を順守すれば規制対象にはしないとの見解を示している。
 州庁舎前のデモに対し、アホック知事は同日、配車アプリタクシーはメッセージアプリ「ホワッツアップ」などと同様、時代の変化とともに生まれたもので、レンタカーとして取り扱い、運輸省の規定を順守し納税義務を果たせば問題ないとの見方を示した。また既存のタクシーとレンタカーを区別するため、シンガポールと同様にレンタカーの車体にはステッカーを貼るよう促した。
 これまでウーバーは投資調整庁(BKPM)からテクノロジーの外資企業として認可されたとしているが、運転手は個人営業のため、タクシー業者免許は未取得。グラブカーは既存のタクシー会社エクスプレスと提携し、利用者と運転手の橋渡しをしていると説明している。(配島克彦)

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