未来を考えるブランコ 日イ学生が下町に設置 環境意識の啓蒙に

 中央ジャカルタ・チキニで15日、日本とインドネシアの建築専攻の学生や、地域の住民が、カンプンを流れる小川にまたがるように竹でできた高さ5メートルほどの黄色いブランコを設置した。子どもたちへ都市部には少ない遊び場を提供するとともに、遊びを通じ、生活排水やごみであふれ下水となっている小川の価値を見直してもらおうとする試みだ。(高橋佳久、写真も)

 「オルタナティブヘリコプター」と名付けられたプロジェクトは、日本から千葉大学の学生5人、京都大学の学生が1人、インドネシア大学の学生7人のほか、近隣住民や子どもたちがペンキ塗りや組み立てに参加し、11日から制作した。総合地球環境学研究所(京都市)が行うメガシティの環境問題の解決方法を探るプロジェクト「メガシティが地球環境に及ぼすインパクト」の一環で実施した。
 同日午後1時から始まったお披露目式には近隣の子どもたち40人や地域のRT長が集まった。
 「これがチケットだよ」。ブランコの順番待ちをするイチャさん(9)の手にはごみがいっぱいに詰まったごみ袋。ブランコの脇には「紙くず」、「有機ごみ」、「無機ごみ」と書かれたごみ箱が設置され、ごみを入れることでブランコに乗れる仕組みだ。
 竹とオートバイのタイヤで作られたブランコに一番に乗ったレイくん(4)は「楽しかった」と上機嫌。「ごみは川に捨てないようにしたい」と話した。
 プロジェクトのコーディネータを務める雨宮知彦首都大学東京特任助教(建築設計学)は、廃棄物であふれるジャカルタの河川について「(河川を地下に埋設する)暗渠(あんきょ)にして解決する方法はあるが、まちづくりの観点で日本でも成功しているとは言い難い」と指摘。「川が流れる環境の価値を親が見直し、子どもと一緒に環境改善を考える持続的な仕組みが必要」と強調した。
 雨宮特任助教とともにプロジェクトのコーディネータを務める千葉大学の岡部明子准教授によるとチキニを流れる川にはかつて、10以上の便所兼用の橋が架かっていたという。用を足すとそのまま汚物が川に流れるこの橋は通称「ヘリコプター」と呼ばれる。現在、チキニには2カ所だけ残っているが、雨宮特任助教は「川はただ汚物を流す場所ではない。今回の『オルタナティブヘリコプター』が環境改善の一助になれればうれしい」と話した。

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