5000人がごみ拾い 環境林業省がイベント レジ袋削減を呼びかけ ジャカルタ
環境林業省は21日、全国34州150都市で「ごみの日」の記念イベントを実施した。中央ジャカルタのタナアバン地区やホテル・インドネシア(HI)周辺ではカーフリーデーのこの日、ボランティア団体ら約5千人がごみを拾い、ごみの削減を呼び掛けた。
同省によると、2005年の「ごみの日」制定以降、毎年さまざまな催しが開かれてきたが、今年は全国で800以上の団体・組織が参加する過去最大規模のものとなった。
HI近くに設けられた特設会場に登壇したシティ・ヌルバヤ環境林業相はこの日、有料レジ袋の6カ月間の試験導入開始を宣言。プラスチックごみを減らすことが目的だとして協力を呼びかけた。
レジ袋有料化については、省がアドバイスするとしながらも実施運営は各自治体に委ねる形になった。ジャカルタ特別州のジャロット副知事は、レジ袋を1枚5千ルピアとする条例をつくると発表。環境林業省が提示した最低価格200ルピアを大きく上回る価格に、同省のウジャン・ソリヒン・シディック商品包装副局長は「値段が高ければより多くの人がマイバッグを使うことになる」と歓迎した。
■お掃除クラブも
午前6時、タナアバン地区で始まったごみ拾いには約5千人が集まり、州清掃局からはごみ収集車8台が出動する大規模なものになった。ジャカルタお掃除クラブ(JOC)から参加した約150人も、ほうきやトング、ごみ袋を手に、ごみを拾い集めた。JOCの活動に賛同する国際交流基金日本語パートナーズや先月JOCが学校訪問したグローバル・ジャヤ校の高校生、社会貢献活動としてJOCを支援するイオン・インドネシアの社員らも加わった。
屋台などの出店が並ぶ通りにはごみが目立ち、「特にたばこの吸い殻が多い」とJOCのアルバートさん。日頃は個々に活動するボランティア団体が声を掛け合い、交流する姿もあった。JOCの芦田つよし代表は「これだけ多くの人が活動している。ポイ捨てをなくしたいという思いで始めた小さな活動が大きな輪になった」と喜んだ。(木村綾、写真も)