「カワイイ」のコツ伝授 イラスト カモさん初の海外教室
南ジャカルタ・スミットマスビルの国際交流基金ジャカルタ日本文化センターで16日、イラストレーターのカモさんが日本の「カワイイ」イラストを描く方法を教える「カワイイ・イラストレーション・ワークショップ」を開いた。子どもからプロのデザイナーやイラストレーターまで約40人が参加。カモさんの描くイラストに「カワイイ!」と声をあげながらも、真剣に取り組んだ。
番組制作会社「クリオ・アジア」とソニー・ミュージックエンタテインメントが共催し、国際交流基金とゼブラが協力した。
「動物は体に比べて頭を大きめに描くとかわいくなります」。ボールペンを使って、イラストの基本となる直線や丸から始め、動物や人、物などの描き方を説明。カモさんは「イラストは何でもありで自由なので、好きな色を選んで。堅苦しくならず楽しんで描いてくださいね」と話し、実際にイラストを描きながら、色の塗り方や手や腕、足など体の描き方、表情の変え方など、次々とコツを伝えた。
「イラストは慣れれば誰でも描くことができるコミュニケーションツール。人が見て喜んでくれそうなものを描こうと思うし、たくさん描くうちに自分の好きなイラストがわかり、それを入れて描くのも楽しいですよ」
カモさんはイラストの仕事だけでなく、描き方の本の出版のほか、日本放送協会(NHK)のEテレにイラスト講師として出演。インドネシアの日本紹介番組「Kokoro no Tomo」でもイラストの描き方を指導してきた。同番組を手がけるクリオ・アジアによると、今回のワークショップには約100人から応募があったが、会場の関係で、本格的、または真剣にイラストを学びたい人を厳選したという。
参加者一人一人の机を回り、イラストを見たカモさんも「かわいい!」と笑顔になり、質問に答えたりアドバイスしたりした。最後に作成したポストカードに、カモさんの似顔絵や感謝のメッセージを書いて手渡す参加者もいた。
カモさんは昔から絵を描くのが大好きで、イラストレーターになることが夢だったという。「日本と比べると皆さん積極的。日本が好き、絵を描くのが好きと言ってくれてとてもうれしかった。これからもイラストをたくさん描き続けてほしい」と笑顔で話した。(毛利春香、写真も)