TJ社長を解任 首都〜西ジャワ連結へ アホック知事車両調達で厳罰

 アホック・ジャカルタ特別州知事は7日、首都圏専用路線バス「トランスジャカルタ(TJ)」を運営する州営トランスポルタシ・ジャカルタの社長を解任し、新社長にブディ・カリウォノ氏を任命した。昨年の車両調達目標1千台未達成の責任を負わせ、就任2年未満で異動させた。新社長の下でトランスジャカルタは、旧態依然の運営体制だったコパジャやメトロミニを統合し、公共バス路線の再編を図るほか、首都圏〜西ジャワ州チアンジュールまで路線を拡大、中長距離バスとしても運行させる方針だ。 

 ブディ新社長は、観光バス「チパガンディ」=新名称「Mゴー」=などを運営する大手チトラ・マハルリカ・ヌサンタラ・コルポラの副社長。アホック知事は、大手バス会社の運営に長年取り組み成果を挙げたことを評価、「チパガンティよりトランスジャカルタの運営の方が簡単だ。集客や車両調達、運行時間などを調整してきた実績を生かしてほしい」と激励した。
 アホック知事は、前任のアントニウス・コサシ社長の解任理由について「車両調達は(同社長が就任した)2014年から指示していたが、実際に申請したのは(昨年)10月だった。2年間、私の要求を理解しなかった」と説明。トランスジャカルタを老朽化したメトロミニなどの代替バスにするとの目標に近づくことができなかったとした。
 車両調達では、中国製車両の炎上事故が続発したのを受け、アホック知事が安全性を重視。日野自動車の現地販売法人・日野モータース・セールス・インドネシア(HMSI)に対し、アホック知事自ら、同社が生産を停止していた圧縮天然ガス(CNG)バスの生産再開を打診したことなどを挙げ、「本来は社長が率先して取り組むべき仕事だ」と話した。
 車両不足に悩むトランスジャカルタはコパジャやメトロミニなどとの統合を進めている。運転手の待遇も歩合制から給料制に変え、最低月620万ルピアの高給を約束、6千人を募集している。
 また今月4日からは、トランスジャカルタの一部として運営するバスウェイ統合バス(BKTB)のモナス〜パンタイ・インダ・カプック路線の運賃を、6千ルピアから他の路線と同一の3500ルピアに引き下げた。同じ路線で6千ルピアで運行する他社のバスの乗客にBKTBの利用を促し、将来的に公共バスは専用車線での運行に集約していく。
 さらに路線拡大も進めている。バンテン州タンゲランや西ジャワ州デポック、ボゴール、ブカシからチアンジュールへ延伸し、首都圏全域を結ぶ中長距離バスとして運用する方針だ。(配島克彦)

社会 の最新記事

関連記事

本日の紙面

JJC

人気連載

クナパくんとブギニ先生NEW

私のじゃかるた時代NEW

編集長の1枚NEW

キャッチアイ おすすめニュースNEW

インドネシア企業名鑑NEW

事例で学ぶ 経営の危機管理

注目ニュース

マサシッ⁉

天皇皇后両陛下インドネシアご訪問

トップ インタビュー

モナスにそよぐ風

HALO-HALOフィリピン

別刷り特集

忘れ得ぬ人々

有料版PDF

修郎先生の事件簿

メラプティ

子育て相談

これで納得税務相談

おすすめ観光情報

為替経済Weekly