日イ学生交流に貢献 JALスカラシップ40周年
 日本航空(JAL)とJAL財団は中央ジャカルタのホテルムリアで23日、アジア・オセアニアの大学生を日本に招いて人材交流の活性化を進める「JALスカラシップ」の40周年記念フォーラムを開いた。スカラシップの卒業生8人を含め、来イした日本の国会議員や関係者約150人が参加した。
 1975年の1期生のリザル・ラムリ海事調整相と、93年卒業のアニス・バスウェダン文化・初等中等教育相は参加できなかったが、会場に電話でメッセージを送った。
 リザル氏は「日本の街や食べ物、人などさまざまな面で文化交流を経験できた。当時、日本が子どもの教育に力を入れている点に最も感銘を受け、インドネシアでも義務教育を強化すべきだと感じた」と話した。
 アニス氏も「忘れられない思い出。世界へ目を向け特徴ある伝統・文化を互いにより広く、深く学ぶことや、どうすれば相手に自国のことを伝えられるかを考えることがいかに大切か知った」と当時を振り返った。
 インドネシア人の卒業生8人も駆けつけ、当時の思い出や学んだこと、近況を語り、今後も新しい世代のために継続してほしいと声をそろえた。
 同スカラシップにはこれまでにインドネシアから148人、全体では1538人の学生が参加した。日本の家庭でのホームステイや日本の学生と共に研修に励むなど文化・人材交流を深めるほか、石川県など地方を訪れて日本の良さを知ってもらい「地方創生」につなげるねらいもあるという。
 JALの大西賢会長は「今は卒業生のその後を調べ、新たな拡大へ向けて『過去の遺産』を集めている。各国で卒業生が集まる機会をつくり、再度日本との交流につなげてほしい。スカラシップに参加する各国の学生のように、日本の若者も何かにチャレンジする一歩を踏み出してほしい」と話した。
 会場ではパナソニック・マニュファクチャリング・インドネシアの菅沼一郎社長が、同社が進出してから55年間、取り組んできた日イの人材交流について講演した。(毛利春香、写真も)


 

 
 

 






















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