長期の煙害、心にも渇き 祈り、救出…人工雨作戦も

 例年より雨期の到来が遅い影響で長引くスマトラ島、カリマンタン島などでの森林火災・煙害。人々の間には健康被害のほかに精神的な疲れが見え始めた。ユフス・カラ副大統領は中央ジャカルタのイスティクラル・モスクで1日、長期化している煙害が雨が降り収束するよう祈った。
 ルクマン・ハキム宗教相やアニス・バスウェダン文化・初等中等教育相、アムラン・スライマン農業相、ソフヤン・ジャリル国家開発計画相、ユディ・クリスナンディ国家行政改革相ら、主要閣僚も共に祈りをささげた。カラ副大統領は「火災を収束させるために最も重要なのは、泥炭地を森林へ復元することだ」と力を込めた。
 ボゴール農科大学(IPB)のライラン・シャウフィナ准教授によると、インドネシアにある泥炭地の6割が火災の原因になっている。政府は今後、泥炭地の復元方法などについて話し合う国際会議を予定している。 
 中部カリマンタン州のパランカラヤでは現在も、泥炭・森林火災が発生している。国家災害対策庁(BNPB)によると、煙害による急性呼吸器感染症(ARI)の患者数はスマトラ島とカリマンタン島で約53万人。病院や健康センターへ行かない住民も多く、実際の患者数はより多いという。
 先月25日にはスマトラ島やカリマンタン島の森林・泥炭火災による煙害が、ジャカルタ特別州やバンテン州などジャワ島西部まで到達。シンガポールやタイ、マレーシアなどの近隣諸国を含む広範囲で煙害が発生している。
 一方、煙害が深刻なリアウ州は降雨があり、インドラギリ・ヒリル県やドゥマイ市などでは視界が5千メートルまで回復した。気象庁(BMKG)が1日、発表した。今後も引き続き雨が降る可能性が高いという。
 中央政府は消火活動や避難所の設置、野焼きの取り締まりなど長期化する煙害の対策に追われている。例年と比べ雨が少ないことから科学技術応用評価庁(BPPT)は2日にも南スマトラ州やジャンビ州、リアウ州で人工雨を降らせる対策を試みる。雨粒の核となる粒子を雨雲の中に散布し、雨を発生させる。粒子には水分を吸収しやすい塩を使い、約4トンを上空から散布する。(毛利春香)

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