テーマパーク構想浮上 西ジャワ州スカブミ・ボゴール 2000ヘクタールに複合施設 MNC トランプ氏と提携

 西ジャワ州で大規模なテーマパーク建設構想が浮上している。テレビ局最大手MNCグループと米共和党の大統領候補で不動産王のドナルド・トランプ氏が提携。約2千ヘクタールの敷地内に、テーマパークを中心にサファリパーク、高級ホテルなどを備える総合リゾートを開発する計画だ。

 ハリー・タヌスディビヨ氏率いるMNCグループとトランプ氏のトランプ・ホテル・コレクション社は、スカブミ県リドの「リド・レーク・リゾート&ゴルフ」建設に関する契約に調印。MNCグループが所有する西ジャワ州ボゴールとスカブミにまたがる約2千ヘクタールの土地を建設用地にすることで合意した。テーマパークには約700ヘクタールを割り当て、その他の敷地にはサファリパーク、ゴルフ場、高級住宅地や高級ホテルなどを建設する計画だ。
 リドではバクリーグループがリゾート開発を進めてきたが、昨年、MNCグループに1.4兆ルピアで売却。MNCグループは、バクリーグループが建設した道路などのインフラ施設もそのまま引き継ぐ。
 西ジャワ州に先駆け、MNCグループとトランプ・ホテル・コレクション社は8月19日、米ニューヨークで、バリ島の観光地タナロットで約100ヘクタールのリゾート開発計画に関する契約も結んでおり、2カ所同時に大規模リゾートの建設を進めていく方針だ。
 トランプ氏は12日、米国のテーマパーク関連会社と既に提携していると明かし、「インドネシア初の世界基準のテーマ―パークになる」と意気込みを語った。MNCグループによると、テーマパークはインドネシア独自のブランドを立ち上げ、自然の景観を取り入れるなどインドネシア特有のスタイルと、米ハリウッドなどを融合したものにしたいとしている。
 建設予定地周辺では、MNCグループの子会社が、ボゴール〜スカブミ間の高速道路の一部となるチアウィ〜チゴンボン(15.4キロ)の建設事業を進めている。用地取得率は90%に達しており、政府もテーマパーク建設で高速道路の利用率が高まると期待している。
 トランプ氏をめぐっては、MNCのハリー氏が仲介し、訪米中の国会正副議長がトランプ氏の記者会見に参加して物議を醸しており、地元メディアでは、正副議長が「投資誘致を打診しただけ」と主張する会談内容も、テーマパーク建設について話し合ったのではとの臆測も出ている。(藤本迅)

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