伝統舞踊で防災活動 地震多発の北スマトラで

 「よりたくさんの人と一緒に踊れば幸せがおとずれる」と北スマトラ州ニアス島の人の間で信じられている伝統舞踊「マエナ」。インドネシアの防災研究を続ける立教大学アジア地域研究所の高藤洋子さんは、各地域に根付く伝統文化や民話に注目。ニアス島で伝統舞踊を生かした防災活動を続けている。

 高藤さんは今月19〜23日、北スマトラ州ニアス島のグヌンシトリ市内とニアス県の中心地トゥルックダラムの海岸線に沿って建つ学校を訪問。地元のNGO団体と協力し、防災セミナーを開いた。
 高藤さんは防災の教材として親しみやすく継続しやすい、歌や舞踊などの対象地域の伝統文化を活用した防災歌や防災舞踊を、学校や地域コミュニティーで創作することを提案してきた。ニアス島では実際に2009年から、マエナを活用した防災舞踊や歌をモデル学校で創作し、学校で定期的に発表の場を設けている。
 「歌や踊りは印象に残りやすく、踊りを創作する過程でコミュニティも活性化できる。学校で学ぶ子どもから親、親から地域住民へ情報が広がるため、学校が大きな役割を果たすことに着目し、学校を中心に活動を広めている。マエナは大勢で一緒に踊る地元の人が大好きな踊りで、皆さん楽しみながら覚えてくれますよ」と話す。
 スマトラ沖地震で被害の多かったニアス島ではことし9月に大きな地震が発生する可能性が高い、と市長から各学校へ発生に備えて準備するよう警告文が出されているという。防災セミナーでは保護者からどのように地震に備えたらいいのかといった質問が相次いだ。日本での避難訓練の方法を説明し、災害時の避難経路や集合場所、連絡網の整備について話し合った。 
 「防災教育の継続は本当に難しい。だからこそ各地にある伝統文化などの特色を生かし、防災の知恵を楽しみながら日常生活に溶け込ませられるようにしたい」。ニアス島では引き続きマエナを活用した防災活動を広めていくという。
 高藤さんらは2014年12月〜15年3月にアチェ州や北スマトラ州、ジャカルタの小・中・高等学校や日本国内で活動を続けてきた。3月に仙台で開かれた第3回国連防災世界会議でも同紙芝居を披露。11月以降には西スマトラ州パダンでセミナーを開く予定。(毛利春香)

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