露店にあふれる紅白旗 独立70周年向け進む準備
東ジャカルタ区ジャティヌガラのパサール・ジャティヌガラから大通りまで、メラプティ(紅白)の旗が露店にあふれている。17日のインドネシア独立記念日を控え、メラプティが街中を埋め尽くしていくようだ。パサール入り口脇にある露店を切り盛りするエミさん(49)は「独立記念日まで大忙しです」と言って、ほほ笑んだ。
エミさんの店は24時間営業。先月25日に「開業」し、独立記念日の17日まで販売する。高さが4メートルもある細長い紅白旗は1枚4万5千ルピア。他に手旗の紅白旗も販売している。「国旗の紅は勇気、白は神聖さを表しています」とエミさん。
今年は独立70周年を迎える。丸形のプレートの中心に「70」と書かれた手のひらサイズの飾りは一つ1万ルピアで売れ筋だ。縁起物として車の中に飾るのが一般的という。商品は毎日、娘のエルニタさん(29)らが、西ジャワ州チルボンの自宅で手づくりし、運んでくる。
販売期間中は毎年、最大で千万ルピアの売り上げがあるが、「ジョコウィさんが大統領に就任して初めての独立記念日、70周年でもあり、例年よりも売れ行きが期待できます」とエミさんは話す。
紅白旗を買ったシャリフ・シャフプトラさん(26)は北ジャカルタ区アンチョールのホテルに勤務する。ジャティヌガラは安価で品揃えが豊富なので毎年、ホテルに飾る紅白旗を買いに来るという。
シャリフさんは「インドネシアでは小学生の時から授業で独立戦争やパンチャシラ(国家五原則)を学ぶ。記念日は、70年というインドネシアの歴史の中で自分が生きているということを実感できる日」と話す。(山本康行、写真も)