日本品種の野菜販売 ビナデサ直営「八百萩゜」 南ジャカルタ・クバヨランバルに開店

 日本の品種の野菜を販売する「八百萩゜(やおぱぎ)」が25日、南ジャカルタのクバヨランバルに開店した。ジャワ島の自社農場で栽培した日本品種の約20種の有機野菜を含む生鮮品を取り扱う。インドネシアで野菜などの栽培を試行錯誤してきた日系農産物生産会社ビナデサの直営店として消費者の意見を取り入れ、品質改善につなげる。

 ビナデサは2012年から日本の品種の野菜などをインドネシアで栽培してきた。中部ジャワ州ウォノソボに五つ、西ジャワ州チアンジュールに一つの農場を保有。水菜や大根、キュウリ、からし菜、ジャガイモなどの野菜のほか、ソバも栽培している。それらを西ジャワ州ボゴールの配送センターで洗浄、梱包(こんぽう)し店舗で販売する。
 ビナデサが目指すのは「安全で栄養価の高いもの」(西村昭代表)で日本人や日系レストランのほか、高品質な有機野菜を求める人々をターゲットにする。
 例えばインドネシアで一般に栽培されている大根にほとんどない辛みが、同社が栽培する日本の白首夏大根にはある。身も締まっており、煮るとインドネシアの大根とは甘みが全然違うという。地場のキュウリは大きくて太いが、同社は日本の細くて濃い緑の奥武蔵地這キュウリを栽培。水菜やカブはそもそもインドネシアにはない野菜だ。
 自社で栽培したソバのそば粉も販売する。インドネシアでソバを栽培しているのは同社のみという。今後そば粉を麺にして販売することも検討している。
 これまで生産した野菜は日系をはじめとするレストランに卸してきた。今後は直営店を通して消費者から直接意見を聞くことで、品質の改善や栽培品目の選択につなげるとともに販路拡大を狙う。西村代表は「味への意見やリクエストがあれば気軽に言ってほしい」と話している。
 26日に店頭に並んだのはビナデサのからし菜やそば粉のほか、提携するボゴール農科大(IPB)の機関で有機栽培を研究する「農業ビジネス開発センター」の製品や協力関係にある農家の日本品種のネギやニラ、大葉など約30種の野菜や果物。時期により店頭に並ぶ野菜は変わる。(堀之内健史、写真も)

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