「検査院報告は理不尽」 アホック知事 14年会計で反発

 ジャカルタ特別州のアホック知事と会計検査院(BPK)が州の2014年会計の検査結果をめぐり対立を深めている。知事は「(検査結果)は理不尽で抗議する」と対立姿勢。影響で事業計画はずれ込み、反発を強めている。
 発端となったのは6日にBPKが発表した検査結果。報告書でBPKは州の会計には70点の問題があり、損失は計4420億ルピアに上ったと指摘した。
 アホック知事は指摘された報告書の内容を問題視している。BPKは、がん治療病院(30階建て)建設のため州が西ジャカルタ・グロゴルに8800億ルピアで購入した土地3・7ヘクタールの適正価格は、6890億ルピアだったと指摘。差額1910億ルピアを州の損失とした。
 州政府は「将来、法的問題に直面する可能性がある」(担当者)ため、指摘を受け入れ、購入を見送った。
 ただアホック知事は、BPKが算定の参考にした地価は裏通りの住宅地のもので、実際に州が購入しようとした大通り沿いの土地とは異なり、価格は適切と反論している。病院は17年開業を目指していたが、遅れることが確実となっている。
 アホック知事は、BPKが最高評価を下したファウジ・ボウォ元知事時代の財政報告より透明性を高めたにもかかわらず、評価が下がった点を疑問視している。報告書では4段階中上から2番目の「例外ありの適正」との評価を下した。
 知事の非難の矛先となったハリー・アズハル・アジスBPK長官は「検査は手順に従って実施している」と対立姿勢だ。
 騒動を受け、州政府と議会はBPKの検査結果を評価するチームをレバラン(断食月明け大祭)後をめどに設置することで一致した。メンバーを各政党から選出し、州議会議長が委員長を務める。(堀之内健史)

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