中国製「部品摩擦が原因」 トランスジャカルタ炎上 代理店「資格見直しを」
州営トランスジャカルタの幹部や利用者が参加した意見交換会「セーフ・トランスジャカルタ・バスウェイ」が9日、中央ジャカルタで開かれた。最近、火災が頻繁に発生している中国中通(チョントン)社製車両のインドネシア代理店は、車両炎上の原因は部品による摩擦だと明らかにした。
代理店モビリンド・アルマダ・チェムルランのリズキー・オクト技師主任によると、3月8日に南ジャカルタのガトットスブロト通りにある西パンチョラン停留所付近で発生した火災事故について、原因は部品の摩擦によるものだと説明。事故が起こる数日前、該当のバスは、洪水で車内が浸水するほどの水中を30時間以上運行していたことから、水圧の影響などで部品がずれたと見られる。
その後、部品が外れたり部品同士がこすれたりするような音がしていたにもかかわらず、運転手はそのまま運転し、出火につながったとしている。
リズキー主任は、運転手の採用基準にも問題があると指摘、厳格化すべきだと呼びかけた。現在の規定では、大型車や牽引車を運転できる大型免許(B2)の免許証(SIM)取得だけが条件となっている。同主任は、幅2.5メートル、長さ18メートル、高さ4メートルのトランスジャカルタの車体を運転するには、さらに一定の技能が運転手に求められると訴えた。
トランスジャカルタは今年に入ってからすでに3回炎上している。車両後方に設置されたエンジン付近の電気系統のショートが主な出火原因だという。アントニウス・コサシ社長は火災について謝罪し、今後は利用者の声を基に最低サービス基準(SPM)を新たに制定すると話した。(毛利春香)