あすラマダン入り 各団体 4年ぶり統一 ムスリムの連帯感重視

 宗教省は16日夕、全国36カ所で実施した月の観測結果をイスラム団体代表らと協議し、18日からイスラム暦(ヒジュラ暦)1436年のラマダン(断食月)に入ると発表した。国内第2のイスラム団体ムハマディヤは近年、政府決定と1日ずれていたが、宗教省が国内ムスリムの連帯感を重視、観測方法や判断基準を調整し、4年ぶりに同じ日にラマダン入りすることになった。  

 ルクマン・ハキム宗教相は記者会見で、国内第1のナフダトゥール・ウラマ(NU)やムハマディヤの代表と協議し、ラマダン初日を統一することで合意したと説明。「月の観測結果だけでなく、連帯感を高めることを重視した。ラマダンは礼拝だけでなく、宗教行事や帰省など文化や伝統に配慮することも重要だ」と話した。
 ムハマディヤは2012年以降、NU主導の宗教省と異なる見解を示し、1日早くラマダン入りしていた。ムハマディヤのディン・シャムスディン議長はルクマン宗教相と並んで会見に出席し、ムスリムの連帯を強めようと協議を進めてきた同相をたたえた。
 ディン議長は地元メディアに対し、ユドヨノ政権のスルヤダルマ・アリ前宗教相はラマダン入りの決定を政治的に利用したと批判。宗教省と統一見解を示さないイスラム団体は会議に招待せず、ムハマディヤの見解は間違っていると印象づけようとしたと指摘した。
 NUの保守派で、他宗派や他宗教に差別的措置を取った前宗教相の時代から一転し、インドネシアのムスリムは穏健で寛容であることを前面に出す新政権の方針を歓迎した。
■今晩「タラウェ」
 17日夜にはラマダン入り前夜の礼拝「タラウェ」が行われる。ラマダン中、ムスリムは日出前から日没まで飲食を断つ。午前4時ごろまでにサフール(早朝の食事)をとって断食に備え、午後6時ごろに家族や友人らとブカ・プアサ(日没後の食事)で空腹と渇きを癒やす。
 ラマダンは飲食を断つだけでなく、感情を抑えたり、行動を慎んだりする自己修練の機会にもなり、1年でムスリムの信仰心が最も高まる時期でもある。ナイトクラブやカラオケなど遊興施設の営業が制限される。(配島克彦)

◇ラマダン ヒジュラ暦の第9月で、預言者ムハンマドが初めて啓示を受けた月とされる。敬けんなムスリムはラマダンの1カ月間、日中の飲食や性交渉を断つ。病人や妊婦、月経中の女性、子ども、旅行者は対象外とされる。断食はムスリムの義務「五行(信仰告白、礼拝、喜捨、断食、巡礼)」の一つ。ヒジュラ暦は太陰暦のため、新月の位置を観測してラマダン入りを判断する。

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