ムスリム服ショー開催へ 伝統織物、初の売り込み 愛媛県のふく紗

 日本の伝統的素材を使った繊維製品を製造・販売するふく紗(愛媛県松山市・伊東信二社長)は、インドネシア国内15都市で展開する高級ムスリムファッションブランド「シャフィラ」の西ジャワ州バンドンの店舗で日本の伝統的な織物を使ったムスリムファッションのショーを開き、同店舗で販売する。伊東社長は「日本の伝統的な織物を使った服をムスリムに売り込む動きは初めてではないか」と話している。                                             
 伊東社長はこのほど、日本の伝統素材を使ったムスリム向けの服をシャフィラの創業者であるデザイナーのフェニー・ムスタファ氏に紹介。ふく紗側の準備が整い次第、ショーを開くことで合意した。数カ月以内に20着程度のムスリム向けの服を製造してショーで紹介、販売する。
 ふく紗とシャフィラの仲介役となったのは4月1日に設立予定の一般社団法人日本ムスリムファッション協会。協会メンバーで、インドネシアのムスリムファッションの研究をする慶応大学SFC研究所の野中葉上席所員によると、ムスリムファッションに共通の原則は(1)手と顔以外が隠れている(2)透けない素材である(3)体の線が隠れている―の3点。ふく紗は原則を満たした「着物スタイル」の服を製造した。
 伊東社長によると、日本でも着物を着る人が最近少なくなっており、着るとしてもレンタルが多い。日本の伝統的な織物を使った和服産業は年々衰退しており、後継者問題が深刻化、廃業が相次いでいる。「業界全体が何か手を打たないといけないという岐路に立っている」という。
 インドネシアではここ数年でムスリムファッションのデザインや色が多様化しており、受け入れられる可能性があるという。課題は高い価格。同社が手掛けるリサイクルの着物を使ってもムスリム向けの服で採算をとれるのはスカートと上着、スカーフのセットで最低でも8万〜10万円ほど。シャフィラのような価格帯が採算に合う最高級のブランドは多くはない。主に着物で使われる絹は高価だが、安価な化学繊維を使って「安く和柄のイメージを楽しんでもらう」展開も視野に入れる。
 伊東社長は「着物がムスリムに受け入れられる形で事業を展開していきたい」と意気込んでいる。(堀之内健史、写真も)

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