ジャカルタ渋滞最悪 スラバヤも4位に 英78都市・地域調査 アホック知事「日本でも渋滞」

 世界78都市・地域を対象に英企業が実施した渋滞度調査で、ジャカルタが最も渋滞している都市1位になった。東ジャワ州スラバヤ市も4位に入った。アジアなど経済発展途上地域を中心に渋滞が激しいとの結果が出た。

 調査は、英のオイルメーカー「カストール(本社・ロンドン)」が、オランダの車載機器「トムトム」を積んでいる車両を対象に、1キロあたり停発車した回数の平均値を出したもの。匿名で調査に応じた人の車載機データを一年間分抽出した。
 ジャカルタは、平均停発車数が3万3240回で1位、スラバヤ市が2万9880回で4位になった。ジャカルタで走行した場合、走行時間の27.22%がアイドリング状態である計算になるという。
 渋滞が少ない都市は、フィンランド・タンペレが6240回で最良。次いでオランダ・ロッテルダムが6360回だった。
 調査はアジア、豪州、欧州、北南米で実施。欧州は比較的渋滞が少ない都市が多かった一方、中国、香港、台湾、タイなどでは、停発車数が2万回を超えた。
 調査結果によると、78都市・地域の平均停車数は一週間に360回で、年間1万8千回。同社は、車利用を減らすことで環境破壊の軽減や、運動不足の解消などを提唱している。
 アホック知事は4日、調査結果を受けて「ジャカルタの渋滞は確かに深刻化している」と述べ、建設中の都市高速鉄道(MRT)や導入を検討しているライトレール(LRT)が完成すれば渋滞が緩和すると応じ、「交通機関が整備されている日本でさえ渋滞するのだから、ジャカルタ(の渋滞)がひどいのも当然だろう」と語った。
 ジャロット・サイフル・ヒダヤット副知事は、渋滞している地域は経済発展が著しい途上国が多いことに触れ、「ジャカルタが経済発展している以上、渋滞は仕方ない」とコメントした。

渋滞緩和あの手この手

 年々人口が膨らむジャカルタでは、1990年代から渋滞緩和を目的にさまざま政策が進められてきた。94年に乗車人数を3人以上に制限する「3イン1」を開始。2004年には首都圏バス「トランスジャカルタ」を導入し、首都圏各地を結ぶ路線を増やしてきた。先月17日には目抜き通りへのオートバイ乗り入れを規制した。
 州政府は大量輸送機関としてMRTやモノレールを計画。2020年の完成を目指すMRTは1日40万人の輸送を見込む。アホック知事は、州内に有料道路を設置したり、電子課金システム(ERP)やライトレール(LRT)を導入して渋滞緩和を進める予定。
 昨年州内で登録された車両台数は1750万台。前年の1600万台から増加している一方、昨年整備が進んだ道路や新道路は州全体の0.01%だった。

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