警官ら4人逮捕 国家警察 KPKと綱引き続く 運転機材汚職事件

 国家警察が実施した運転教習機材の調達事業に絡む汚職事件で、警察より強大な捜査権を持つ汚職撲滅委員会(KPK)への捜査移譲を拒否、あくまで合同捜査を行うと猛反発している国家警察は4日、警察官3人と受注業者の4人を汚職容疑で逮捕したと発表した。KPKは、国家警察の捜査が自身の捜査の障害になる恐れがあるとして嫌悪感を表明。両者の綱引きが続いている。

 国家警察が身柄を拘束したのは、ディディック・プルノモ交通局副局長(休職中)、同事業の入札委員会委員長を務めたテディ・リスマワン、同委会計担当のルギモ両容疑者の警察官計3人と、受注業者チトラ・メタリンド・アバディ社のブディ・サントソ社長。
 KPKが容疑者に断定したジョコ・スシロ前交通局長(現警察学校校長)に対しては、休職処分を下した。
 国家警察のスタルマン刑事局長は、KPKが家宅捜索で交通局から押収した物証もKPKと警察が共有するとの姿勢を示し、捜査権はあくまで双方にあると強調している。
 これに対し、ジョコ前交通局長を容疑者に断定、公表したKPKはまだ1人も被疑者の身柄を確保していない。KPKのバンバン・ウィジョヤント副委員長は、国家警察が警察官3人を逮捕したことについて「KPKが行っている捜査が困難になる」と不快感を表明。「KPKは証人や容疑者の証言を必要としている」と述べ、捜査への影響が出ることに懸念を示した。
 国家警察とKPKの間で捜査をめぐる主導権争いが激化していることについて、ジョコ・スヤント政治・法務・治安担当調整相は「両機関が協調して捜査に取り組むべきだ」と述べるにとどまり、政府は司法機関に介入しないとの姿勢を示している。
 相次ぐ汚職事件などで求心力低下を指摘されているユドヨノ大統領に対し、国会などからは大統領が指導力を発揮し、政府機関間で生じた問題を早急に解決すべきだとの意見が噴出している。
 プリヨ・ブディ・サントソ国会副議長(ゴルカル党)は「新たなワニ対ヤモリ(警察対KPK)騒動を起こしてはならない。大統領が直接問題解決に当たるべきだ」と主張。プアン・マハラニ闘争民主党(PDIP)会派代表は「問題を長引かせないよう、大統領が明確な指示を出すべきだ」と訴えた。
 政治評論家のエフェンディ・ガザリ氏は「特にこのような問題で、ユドヨノ大統領は優柔不断。世論やメディアが反応することで、政府に措置を講じるよう圧力を掛けていくべきだ」と述べた。

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