泥流補償策で閣内対立 国有化案に副大統領反対

 2006年5月に東ジャワ州シドアルジョ県ポロン郡で天然ガスの試掘現場から熱泥が噴出し、近隣の村に泥が流出した事故の補償策をめぐり、閣僚間で意見が割れている。補償金完済を急ぎ、補償窓口を担うミナラック・ラピンド社(バクリーグループ)の資産を国営化する考えのバスキ・ハディムルヨノ公共事業・国民住宅相に対し、ユスフ・カラ副大統領が猛反発している。
 ジョコウィ大統領は今月、総額3兆8300億ルピアの補償金のうち2割前後の支払いが滞っていることを受け、補償金の早期完済に向けた対策検討を関係閣僚に指示。バスキ住宅相は8日、アンディ・ウィジャヤント内閣官房長官らと協議した結果、ミナラック・ラピンドの資産を7810億ルピアで国有化し、同社の補償資金に充てる方針を固めたと発表した。資金は来年に提出する15年補正予算案に盛り込む考え。
 これにカラ副大統領が猛反発している。副大統領は8日、公的資金を投じるとの報道を否定。同社が単に補償金を支払うのではなく、住民の土地を通常の3〜4倍の価格で買い取っているとして同社の補償策を非難し、「泥噴出が止まれば、ラピンドは一挙に千ヘクタールの土地を獲得することになるではないか」と話した。副大統領はこれまでにも同社を救済する予算上の余裕はないと発言していた。
 一方、現場の試掘井からは現在も1日最大6万立方メートルの泥が噴出し続けている。9月には現場を取り囲む堤防が決壊、泥が流出し近隣の住宅20戸を飲み込んだ。11月にも堤防の別の箇所が決壊し、現在も泥の流出が止まっていない。
 政府はシドアルジョ泥噴出対策庁(BPLS)を新設し、07〜14年に9兆5300億ルピアを歳出したほか、事故で資金難に陥ったミナラック・ラピンドに補償資金を貸し付けるなどしてきた。ジョコウィ大統領は大統領選で現地を訪れ、被災者に補償金の早期完済や支援を約束していた。
 事故当時、天然ガスを試掘していたラピンド・ブランタスをグループ傘下に置くアブリザル・バクリー党首は今月初め、地元紙のインタビューで「我々に何の落ち度があるのか。政府に援助を求めたいぐらいだ」と話すなど、対応に消極姿勢を見せている。

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